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貸し渋りは、再び起こるのか? -2016年02月24日号

2016-02-24

『 貸し渋りは、再び起こるのか? 』

 保証協会保証付きの融資について、
 保証協会の保証率が80%未満に減少していく計画が進んでいます
 (制度融資の種類などにより、一律ではない模様です)。

 政策的な問題もあり、段階的に行われる公算ですが、
 保証協会の立場から言うと、一時期よりは減少したとはいっても
 毎年数千億円の代位弁済を受け、財政的に余裕がないことが
 背景にあります。

 「万一の際には、銀行にも責任を一部負ってもらう」
 ことになる、責任共有制度という制度は
 平成19年に初めて導入されたものではありますが、
 あまりよい覚えのない方も多いのではないでしょうか。

◆責任共有制度による貸し渋り

 リーマンショックの前年に初めて導入されたこの制度、
 当時メディアなどで採りあげられることもなかったのですが
 大きな混乱を引き起こしました。

 ビジネスローンがあまりにも高い貸倒率となってしまい
 金融機関が一斉に取扱いを休止・縮小しているタイミングで
 責任共有制度が導入されてしまい、
 金融機関からみて
 「保証協会保証付きで融資をしても、一部はプロパー扱いになる」
 ことから、保証協会保証が付いても融資を謝絶してしまい
 保証協会保証付きでの融資すら受けられない
 企業が激増したのです。

 長期資金の折返しや短期資金の更新が突然断られてしまった
 というご相談が当時激増したことを、今でもよく覚えています。
 翌年のリーマンショック発生により、政策的な中小企業支援が
 必要になったことから、緊急保証融資を中心に
 保証率を100%に戻すような動きがあって、一時的に
 落ち着きを取り戻しましたが、改めて今回動き出した、
 といったところでしょうか。

◆今回は金融機関ごとに対応が分かれる

 今回は以前に比べると、金融庁は地銀や信金・信組に対して
 中小企業向け貸出残高や融資姿勢を個別にチェックしていることから
 以前ほど突然対応が硬化することはない、という論調もあります。 

 が、金融機関(もしくは各支店)それぞれの事情によって
 対応が変わらないものから、大きく貸し渋りが発生するもの迄
 大きく分かれることになるだろう、
 というのが本来予想されるべきものです。

 なにしろ、金融機関は現在、金融庁より収益(率)の改善を
 要求されています。
 収益(率)の低位な金融機関については、他金融機関との
 統合・合併を要求されますから、金融機関側も必死です。

 金融機関にとって収益の改善、という面で考えると

  ・融資が増える→金利収益が増える
  ・貸倒が増える→収益は悪化する

 わけですから、収益を増やすために
 融資を増やすか、貸倒を減らす(融資はできない)かの
 判断は二者択一となりますが
 財政的に余裕がある金融機関は一定のリスクをとって
 融資を増やす方向に舵を切れても
 余裕のない金融機関、より具体的には
 貸倒引当を充分に積んでいない、純資産(自己資本)が
 不十分な金融機関は、リスクをとりたくともとれない
 ため、融資をしようとする手が縮こまってしまう
 ことになります。

 具体的な動きは4月以降になるでしょうけれども、
 マル保融資のみ、マル保融資中心での融資を得ている
 企業は、お取引金融機関の出方を慎重に
 図っておくべきでしょう。


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