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銀行は「事業再生」という取組みを終えつつある -2016年04月06日号

2016-04-06

『 銀行は「事業再生」という取組みを終えつつある 』

リーマンショックと、それに伴う中小企業の倒産増加を契機として
金融円滑化法が生まれました。その頃は
「金融機関(銀行)のコンサルティング機能強化」
というコメントが亀井大臣(当時)からもよく出てきたもので、
事業再生という御旗の元で、銀行は融資の返済を待つ、
つまりはリスケジュールという対応を行って現在に至ります。

当時より、将来的な経営者の高齢化を想定して
近い将来銀行は中小企業の存続を支援する・支援しないの
選別を行い、支援できない企業に対しては廃業を促進する
動きを行うこととされていました。

報道では大きく採りあげられることもなく、今日に至りますが
実際のところは、着実に進んでいることに
触れておきます。

◆ 政府・金融庁の今後の動き
————————————————————

平成30年を目処として、中小企業再生支援協議会が
閉鎖となる予定であることをご存知の方は、あまり多くない
のではないでしょうか。

第三者的立場から主にリスケジュール中の企業の再生計画を策定し、
銀行の返済条件緩和の了解を得る際によく登場する機関であり、
既に取扱い件数は1万件を超えています。

銀行も、必要に応じて協議会の利用を勧めることも多く、
弊社ご相談の企業でも利用歴のある方はよくいらっしゃいます。

また、弊社自身、その下部組織的な位置づけである
経営革新等支援機関の認定を得ており、既に百数十件の取扱い
を行ってきております。

が、近い将来この制度は縮小していくということです。
本取組みは助成金・補助金の対象にもなっておりますが、
その予算自体が来年度においても減額が行われていることからも
明らかです。

◆ ここ数年で、静かに選別は行われてきた
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元々、これまで考えられてきた事業再生は、概ね

・企業の存続を前提として
・経営者の承継や相続を深くは考慮しないで
・事業収益と、遊休資産の売却による負債圧縮、純資産改善

することを目的としてきました。
銀行にとっては、融資に対する貸倒引当を充分に積んでおく
期間だったともいえます。
貸倒引当は金融庁が2年前に「十分」と判断を下しており
(個別に考えればどうみても足りてない銀行もありますが、
それは統合対象になるだけ)
銀行側の最終処理準備は整ってきています。

今のところ大きな動きになっていないのは
銀行は金融庁から収益を出すことを求められているため
自分の収益として、利息を受け取れるリスケジュール先を
とりあえず維持している、というのが実情だからに過ぎません。

維持しているとはいっても、新規に融資を
出すのは、特にリスケジュール先においては、ごく一部。
少なくとも借入が一定水準内で、利益・キャッシュフローを
充分に出している企業などに限られます。

これが選別の実態です。
リスケジュール中の企業に対しては、銀行は
リスケジュールを継続しても、それ以上は動かない
という選別手法をとっている、ということ。
リスケによって財務キャッシュフローは均衡しているため
他の営業・投資キャッシュフローがプラスになっているかどうか
まずはこのポイントを見ています。

◆ そして、フェーズは変わる
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しかし、この選別の動きも経過措置。本番はこれからです。
キャッシュフローがプラスであることを証明した企業は
(リスケ中でも資金繰りが回る、ということは概ね
銀行取引を除いたキャッシュフローがプラス、黒字)
将来の存続性を明らかにしなくてはなりません。

銀行にとっても、資金繰りが回っていても後継者のいない
企業は、永続性がないと思わざるを得ないのですから。

後継者を育成し、継いでいくのか(承継)
第三者に託すのか(M&A)
残すべきものを残すために会社としては終わらせるのか(廃業)

選択肢は極端に言えばこの3つ。
銀行はどんなに借金の多い企業でも承継をして欲しい
のが基本です。なにしろ、処理が他2つよりは単純で、
保証人を代替わりさせることができるから。
でも、単に銀行に言われて承継を考えるのは、ただの先送り。
後継者にとって望ましいことかどうかも不明です。
経営者としては、自らの生きてきた証を残すため、自ら
銀行に逆提案していくくらいが丁度いいはずです。結果的に、
そんな企業が銀行からも評価されます。


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