ある会社の1コマ <提案による生産型受注>

2016年も皆様にとって良い年になりますようお祈りいたします。

提案による生産型受注についてお話をさせて頂きます。

M社は、プラスチック(FRP)用型、製品の製造メーカーです。
特殊材料を使用し生産型を製作しており、各メーカーにPRをおこなっておりました。
特殊材料を使用した生産型は、表面精度がよく耐久性に優れているため住器メーカーより注目されていました。
ただ、コストがあわず発注は見送られておりました。

M社の担当者は、生産型受注のため各社の生産現場に入り徹底的に工程の流れ、問題点を探りました。

ある住器メーカーの浴槽生産ラインにおいて、最終仕上げ(補修)の工程が必ずあることに気づきました。
製品をふきあげるなどは必要ですが生産型の不具合による補修が行われておりました。
また、工程内において型から製品が抜けにくい、製品表面に曇りがあり仕上げているなどの問題点が見えてきました。

その工程でどのくらい時間がかかっているか。人員はどれくらい必要か?
など現場に確認を行っていきます。

M社の型を使用するメリット・デメリットをまとめ購買にトータルコスト管理(ダウン)の提案を行いました。
その際、現場・生産技術などの生産に近い方に助言をして頂き見事受注しました。

ただ、生産型を納入しただけでは、使用方法・工程が変わらない可能性があるため、M社より人を派遣し、使用方法・工程変更の指導し、より効率的な生産ラインの提案を行いました。

コスト競争ではなく、内部まで考察し具体的な提案を行った例です。
参考になれば幸いです。