ある会社の1コマ <工具の工夫>

2月も下旬になりやっと寒さも峠を迎えたのかな? と思わせる日々が続いています。
花粉も飛び始めたようですので改めて体調管理に気を付けてください。

本日は、「工具の工夫」について話をさせて頂きます。

M社は、ガラス繊維と樹脂を組み合わせて製造するプラスチック製品(FRP)を製造しています。
少量多品種の受注ですのでなかなか機械を導入し、加工することは困難です。
その中でも日々社員は考え、トリミング工具、測定工具、脱型工具などを工夫をしております。

●トリミング工具:ガラス繊維(1040mm×50m)を製品の大きさにあわせてカットします。ロスがなくどのようにカットすればよいか?と考え作業します。ガラス繊維を一気に2mぐらい伸ばせる台の上で 作業します。作業台は、碁盤の目のようになっており定規で測定しなくても 長さがわかるようになっています。ガラス繊維の上から定規をあてカットしますが定規も 位置がずれないように両端は、少し曲げてあります。曲げることで位置のずれがなくなります。

●測定工具:スケールなどで製品寸法の測定は当然ですが毎回、スケールを取り出し測定すれば時間がかかります。そこでいらなくなった製品の端などを使いカット用の工具を製作します。工具を製作することで毎回の測定を行わずカットができます。製品に仕上り測定をする際もこの方で作業の短縮を行います

●脱型工具:FRP製品は、脱型作業も重要となります。型から製品を取り出す作業ですが、製品を傷つけやすくなりますので注意が必要です。クサビという脱型工具を数箇所いれ、エアーを活用し型から製品を取り出していきます。クサビをどこに入れればよいのか、何本、どのような長さのもを使えば早くできるかと経験値が重要となります。クサビは、木製・プラスチック製などがあります。製品、型に傷を付けないもの付けないものを自作しています。

工場では、現場の方が作業工程にあわせて工具などをうまく活用し作業効率をあげていくことが重要です。
また、工具などを工夫し作業工程の短縮、不良の減少などのが行えた場合の表彰、報奨金などの制度を設ければ社員の意識向上につながります。
是非ご検討ください。