▼Q.278 ファクタリングと売掛債権担保融資の違いがわかりません。違いを教えてください。

▼A.278

「売掛金担保融資(ABL)」と「ファクタリング(債権譲渡)」の一番大きな違いは、「売掛金担保融資(ABL)」はその名前の通りに融資ですが、「ファクタリング」は融資ではないという事が一番大きな違いです。

資金調達する側から言うと、「売掛金担保融資(ABL)」とは所有する売掛債権(売掛金)を担保として融資を受けることで、「ファクタリング」(債権譲渡)とは、所有する売掛金(売掛債権)を売掛債権買取会社に譲渡し、その譲渡代金で資金を調達することです。
また調達額については、「売掛金担保融資(ABL)」は、顧客の与信、売掛先や売掛金の状況、入金状況によりファイナンス会社の判断が入るために融資額が大きく変動するのに対し、すでに確定している売掛金の譲渡である「ファクタリング(債権譲渡)」の場合は、いくら債務者や売掛金の状況が良くても、確定している売掛債権以上の資金調達を行うことはできません。
「売掛金担保融資(ABL)」の場合は、税金などの滞納があると、ファイナンス会社よりも税務当局の権利が優先されるため、融資額以上の税金の滞納がある場合は融資を受けることはできない場合がありますが、「ファクタリング(債権譲渡)」の場合は税金の滞納があっても、原則、売掛金の譲渡は可能であります。
その他にも違いはあるかと思いますので、資金調達を行う金融機関様等へ確認してみてください。