【用語集】金融庁

預金者、保険契約者、投資家らの保護から、金融システムの安定、円滑な金融機関の破綻(はたん)処理まで、ほぼすべての金融行政を一元的に担う行政組織。

金融庁設置法に基づく内閣府の外局で、2000年(平成12)7月に前身の金融監督庁と大蔵省の金融関連部局が統合して発足した。 明治以来、財政と金融行政は一貫して大蔵省が担当してきた。ただ大蔵省の権限が大きすぎるうえ、財政の論理ばかりが優先して金融機関の不良債権処理が先送りされるなど、金融行政のゆがみに対する批判が出ていた。

1995年に、住宅金融専門会社(住専)処理問題や大蔵官僚の過剰接待問題が起きると、財政と金融行政を分離すべきであるとする「財政・金融分離論」が台頭。1998年6月、大蔵省が担っていた個別金融機関の検査・監督部門を分離して金融監督庁が発足した。