▼Q.120 三重県の方からのご相談です。「手形借入をしているのですが、支払期日(返済期日)に返済できそうにありません。手形ですから、不渡りということになるのでしょうか?」(メールによるご相談事例)

▼A.120

手形を使った短期の借入は、一般的によくあるものです。

実際に使った経験のある方は、完済した際に手形を金融機関より返却されていることが確認できるでしょう。これが答えであり、企業に返却される、ということは「手形交換所には回っていません」。

つまり、「手形借入による手形によって、不渡りになることは、実務上ありません」。金融機関の金庫に手形は保管され、完済によって返却されます。従って、どうしても返済ができないことが判明した場合には、あわてずに金融機関にその旨を申し出、別の証書借入等に借替する、手形を差換えする等を依頼すればよいでしょう。紳士的な話合いが行われている限りは、問題ありません。

ただし、ノンバンクや闇金融からの借入返済の約束として手形や先日付の小切手を業者に渡している場合や、同様に延納分の税金や社会保険の支払に関わる手形・小切手については手形交換所に回ります。この場合は十分に期日の余裕をもって、手形・小切手の差換えを依頼しなくてはなりません。