『 金融機関の通信簿 』 -2016年09月14日号
金融庁が中堅・中小企業取引の『質』を見える化するため、 55項目ものベンチマークを設定します。
当初、地銀に向けたものだったが、信金信組も同じ指標を使う流れとなりました。
各指標は9月第2週頃に発表されるそうです。
発表後には各金融機関が自身のビジネスモデルを元に指標の選択を行い、金融庁に提出します。
このベンチマークを基に金融庁は各金融機関との継続的な対話を行うといっており、 今度この影響で金融機関の対応が変わってくる可能性があります。
どの指標を選ぶかの選択権は各金融機関にありますが、5つの共通項目があり、その点はどの金融機関も変わりません
その項目は、
(1)経営改善効果の現れたメイン取引先数とその融資額推移(過去3年)
※ニッキン 7月22日号より抜粋
(2)貸し付け条件変更先の経営改善計画の進捗状況
(3)銀行が関与した創業・第二創業の件数
(4)ライフステージ別の与信先数とその融資額推移(過去3年)
(5)地元の中小企業融資のうち無担保融資の割合(先数、融資額)
基本的にはこれまでのような担保、保証に頼らない融資と経営支援を行う事を言われています。
また共通項目には、支店や個人の業績評価が銀行目線ではなく顧客目線になっているか、 取引先の本業支援に関連する人材育成の取り組み状況なども盛り込まれる予定となっており、 中堅・中小企業に取ってみれば、これまでよりも対応が良くなるかもしれないという期待感はあります。
ベンチマークの項目や取引金融機関の動向には普段よりも関心を高めておいた方が良さそうです。
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