『 【銀行業界でベストセラー】書籍「捨てられる銀行」 』 -2016年07月20日号

今、銀行業界でベストセラーになっている書籍があります。

「捨てられる銀行」です。

その副題は、「型破りのエース森金融庁長官が進める大改革は何を目 指すのか?」とあります。

この副題にある「森金融庁長官」というのが、昨年に金融庁の長官に就任した方で、今、金融行政の大改革を進めています。

今までの融資形態は、不動産の担保や預金担保、保証協会の保証承諾があったもの、決算書類のスコアリングに即したもの、というのが多かったと思います。

これは、これまでの金融検査マニュアルに沿ったものでもあるので、致し方ない部分もあるのですが、そうした中、金融機関が独自の手法で動き始めているところも出てきています。

そうした事例も含まれた内容の書籍となっています。

森金融庁長官は、今回、広島銀行にいた日下智晴氏をスカウトしました、日下氏は広島銀行で事業性評価融資を開発した方です。

この事業性評価の浸透を金融庁は進めようとしています。

事業性評価は、企業にある非財務情報という部分を発掘する手法です。
決算報告書にある勘定科目や金額といった財務情報ではありません。

例えば、従業員のことであれば、

  • 給与手当がいくらであるか、
  • 社会保険料(法定福利費)がいくらであるが、
  • 交通費(福利厚生費)がいくらであるか、

といったことではなく、

  • 有資格者は何名いるのか、
  • 離職率はどの程度か、
  • 業務ローテーションができている組織か、

といった具合です。

こうした他社にはない差別化された非財務情報を強みとして評価する取り組みが、少しずつですが進んでいくことは間違いないです。

まずは、自社の非財務情報を発掘してみてください。
この度の情報が、ご参考になれば幸いです。

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