『 人材流出 』 -2017年12月13日号
「企業は人なり」とよくいわれるが、そのことばは、人間の本質を理解してはじめて本物になると思います。人間の本質を真に理解しなければ「企業は人なり」と言っていても、人はついてこない。
今回は、『人材流出』についてお話をさせて頂きます。
M社は、プラスチック製造販売を行っています。技術力が顧客の信頼を得ることで受注量は、拡大していきました。ただ、金融機関借入も多く、資金確保に奔走しておりました。
受注は、順調とはいえ製造現場の10人を維持していくことは容易では ありません。経営者は、社員を【人材】、【人財】と見るかによって対応が大きく変わるようです。
M社は、資金難のとき社員給与を遅配を繰り返しておりました。
当たり前ですが社員給与は、生活費です。家族がいれば養っていかなければなりません。経営者は、突然遅配を切り出し、社員はしぶしぶ応じるといった状態でした。
遅配を続けるうちに数人の社員から退職願いが提出されました。
2名から退職したいとの相談がありその後、2名が退職したいとの申し入れがありました。経営者は、あわてて個別に相談を実施しますが個人の意志は固く4名が退職することになりました。多くの理由が給与遅配が続き家族より【そんな会社やめた方がいい! 給与が遅れると生活に支障が出る】などの理由です。当然の怒りです。
経営者は、社員を【人財】ではなく単なるものと考えていたのではないでしょうか?
代わりはいくらでもいるといった話を聞くことがあります。
【人材】は、育てなければ【人財】には変わりません。また、自社の進むべき方向を共有していかなければ組織力の向上もありません。
社員と向き合い、会社の方向性を皆で考えてみてください。
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