『売れない??』

8月も終わり、猛暑といわれる夏が終盤に差し掛かっている。
出来る経営者の方はとにかく熱い!猛暑よりも熱い!
それを体感した良い夏になった。

『売れない??』

事業再生の現場に関わっていると経営者の方から良く聞く言葉がある。

モノが「売れない」というのだ。

根本的に考えて頂きたいのが、「売る」と「売れる」は全く違う。

「売る」というのは自ら行動する能動的であるものだが、「売れる」は自らの意思とは関係なしにモノが売れていく受動的なものである。

例えて言うなら、お祭りの屋台でたまたま通りかかった人が買っていくのが「売れる」「売れた」であり、屋台の店主が呼び込みをして、それを聞きつけたお客が買ってくれたら「売る」「売った」である。この違い分かりますか?

話しを戻すが、再生状態にある経営者はモノが「売れない」という。たまたまバブルや法制度改正などの外部環境の変化にのってしまって偶然伸びた会社の場合は「たまたま売れた」のだ。

更に追い打ちをかけるように不景気やデフレを売上不振の要因とする。色々言い訳をして自分を正当化する。こうなると目もあてられない。周りのせいにしていたら一生「売れない」。これは経営者として失格である。

中小企業白書にもある倒産要因も絶えず上位にくるのが販売不振だそうだ。確かにこの中には「売る」行為をしていて、万策尽きて倒産した企業もあるだろう。しかしながら多くの販売不振を要因で上げた多くの企業は「本気に売る」行為をしていたのか?疑問をもつ。

モノが「売れない」のではなく、「売っていない」のだ!!

確かに資金繰りに窮している企業は、「売る」行為をする前に資金繰りの算段をつけなければならず、経営者にかかる負荷は
計り知れない。しかりながらモノを売らなければ状態が良くならないのも事実である。だからこそ経営者はこれまでの2倍・
3倍・10倍と真剣に考えて動き回らなければいけない。

これが出来なければ再生など到底出来ないので再生は厳しいとよく言われる。しかしながら逆も真なりと考える。

今は高度成長期の様なモノを並べれば「売れる」時代ではありません。

誰がどうのこうの言う前に、「売る」行為について「本気で真剣に考えてみませんか?」

奥田 雄二

 


「奥田 雄二の再生奮闘日記」の過去記事をご覧になりたい方は
↓ ↓ ↓
奥田 雄二の再生奮闘日記:目次


 

お問い合わせ

用語集

前の記事

【用語集】多重帳簿