次の金融再編は東海地方?
◆金融検査マニュアルは撤廃の方向
8月26日、東京TYフィナンシャルグループは
東京都民銀行・八千代銀行・新銀行東京の3行を
2018年5月に合併、きらぼし銀行という名称で運営していく
ことを発表しました。
今後の地方銀行再編に対する大きな試金石とも言える今回の再編、
次は一体どこになるのでしょうか。
◆きらぼし銀行の誕生と地方銀行の今後
以前金融庁の方とお会いした時にはっきりと言われたことを
思い起こさないわけにはいきません。
・「地方銀行は大体都道府県毎に一つあれば十分では」
・「地域によってはそれ以下でもよいのでは」
今回の合併も、まさにその通りのもので、
同地域や近隣の地方銀行をまとめる形の再編は、最近では
関西アーバン銀行
みなと銀行
トモニHD(徳島銀行・香川銀行・大正銀行)
じもとHD(きらやか銀行・仙台銀行)
等、確かに金融庁の意向の通りに進んでいるようです。
この通りに今後とも進むとするなら、
同地域に複数の地方銀行があるところは、いつ話があっても
おかしくない、と準備をしておくべきなのでしょう。
比較的経済規模の大きいところでいうなら
愛知県や千葉県は特に…。
◆改めて、何を注意するべきか
借り手である企業から見て、銀行の合併で最も気になるのは
「合併後も、同水準の借入が可能なのか」でしょう。
しかし、最も気をつけなくてはならない根底の部分は
取引銀行が減る = 審査の多様性がなくなる
ことにあります。
メインバンクから断られただけで、
金融全体から謝絶されたことと同じになってはたまりません。
経営者は、これまで以上に普段から銀行とコミュニケーションをとり
「御行が支援するべきは他のどの企業でもなく、当社」
と示し続けることが求められます。
中小企業評価手法そのものも、過去実績のみに依存するものから
脱却しつつあります(本メルマガで随時お伝えしている通りです)。
ルールが変わる以上、私たちもこれまでの当たり前を崩して
将来に残していくべきものを考えることが求められます。
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