『 【中小企業活性化協議会】が設置されます。 』 -2022年03月16日号

今月3月4日付けで、経済産業省にて策定された、中小企業活性化パッケージが公表されました。

■経済産業省:中小企業活性化パッケージを策定しました
 https://www.meti.go.jp/press/2021/03/20220304006/20220304006.html

その中で、

 「コロナ資金繰り支援の継続と収益力改善・事業再生・再チャレンジの促進」

として、次のように述べられています。

「経済産業省は、コロナ資金繰り支援の継続や増大する債務に苦しむ中小企業の収益力改善・事業再生・再チャレンジを促す総合的な支援策を展開するため、金融庁・財務省とも連携の上、『 中小企業活性化パッケージ 』を策定しました。
今後は、本パッケージに基づき、中小企業の活性化に向けた施策を展開していきます。」

一部分を抜粋いたします。

  • 「コロナ資金繰り支援の継続」
  • 「増大する債務に苦しむ中小企業」
  • 「収益力改善・事業再生・再チャレンジを促す」

こうして見てみますと、国(日本国)としては、「資金繰り支援」の必要性を感じており、そうは言っても、コロナ融資等による「増大する債務」も認識しており、その具体的な解決策として、「収益力改善・事業再生・再チャレンジ」という3つ区分で対応していこう、というのが見て取れます。

その具体的な取り組み内容が、次のWebサイトページに記載されています。

■経済産業省:中小企業活性化パッケージ、関連資料:概要
 https://www.meti.go.jp/press/2021/03/20220304006/20220304006-1.pdf

当該WebサイトページにあるPDFファイルの1頁目に「コロナ資金繰り支援の継続」の具体的な内容が書かれています。

例えば、実質無利子・無担保融資、危機対応融資の期限が今年度末の2022年3月までであったのが、2022年6月までに延長されます。

加えて、運転資金の融資期間が最長15年から20年に延長されます。

また、日本政策金融公庫の新型コロナ対策資本性劣後ローンの期限が今年度末の2022年3月までであったのが、1年間延長され、2023年3月までになります。

こうした支援の取り組みでも対応ができない場合には次の段階にいかざるを得ないことになりますが、それについて書かれているのが、次の2頁目になります。

そこでは「「収益力改善フェーズ、事業再生フェーズ、再チャレンジフェーズ」と3段階に分かれており、これは、事業者の財務状態の毀損段階に応じて区分されているようです。

通常はまず「収益力改善フェーズ」の段階で金融機関との調整が図られることになろうかと思います。

その中で、これまで金融調整で大きな支援の役割を担ってきたのが「中小企業再生支援協議会」になります。

この中小企業再生支援協議会が、来月の4月より、関連機関の経営改善支援センターと統合され、新たに「中小企業活性化協議会」として設置されます。

基本的には、旧の中小企業再生支援協議会が強化される流れになりますが、旧時代の「特例リスケジュール支援」は今年度2022年3月までとされており、新たな「収益力改善支援」に移行する、とはされておりますが、協議会の方々も、金融調整が必要な場合は、できる限り、今年度中に「特例リスケ」を活用することを勧めています。

おそらく、「収益力改善支援」に移行した場合には、最初に計画策定が必要となり、それを見てから、金融調整に入るようで、「特例リスケ」のような緊急的な金融調整がしにくい環境になるのかもしれません。

現時点では推測になってしまいますが、もし貴社が、近々の金融調整の必要性を感じているのであれば、すぐに行動されることをお勧めいたします。

この度の情報が、ご参考になれば幸いです。

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