『 財務分析は不要? 』 -2022年09月14日号
よく決算が終わると会計事務所や銀行が決算書分析しました!
といって財務分析資料をもってきますが、参考にしていますか?
出し方にも問題はあるのですが大概の社長からしてみれば、へぇ~そうなんだぁ。で終わってしまいます。
インターネットで財務分析について検索してみると
財務分析は、企業の財務諸表という客観性を有しかつ信頼性の高いデータを基礎として、当該企業の経営状況に関する情報を入手する方法である。監査においては、分析的手続きの一環として行われる
(By Wikipedia)
財務分析とは、貸借対照表や損益計算書等の財務諸表の数字に基づいて、会社の収益性・安全性・生産性・成長性を分析し、業界内や競合他社と比較することを指します。経営者や取引先、投資家などが財務分析を用いて現状と問題点を把握することで、企業の全体像や問題点などを具体的に把握することができます。
(By ビジドラ 三井住友カード)
と書いてありますが、本当にそうでしょうか?
財務分析に出来ることってなんでしょうか?
そもそも何の目的で財務分析をしていますでしょうか?
業種・業界比較でしょうか?規模・黒字比較でしょうか?
私がお客様の相談に際して財務分析を用いるのは【あたりをつける】ためになります。
業種・業界・規模・利益を比較して、どこに問題点がありそうかのあたりをつける作業で利用します。
あくまでも【あたりをつける(仮説を立てる)】のみです。
現在のビジネスモデルは多岐に渡っており、お客様の市場におけるポジショニング、取扱商品・サービス、事業戦略などによって売上・経費(投資)は変わってきます。
例えば、受注したものを外注化、内製化するだけで外注比率は大きく変わります。それも企業が考える戦略によって変わります。
単純な平均指標だけで、良し悪しが判断できないのです。
平均はあくまでも平均とご理解ください。
特長がありそうな指標の当たりをつけ、戦略を聞きながら、商流・業務フローを把握して、将来目指しているところへの課題を設定します。相談時点の財務分析はキッカケに過ぎません。
その後、継続的に関与させて頂いている先については目標指標は設定しますが、ビジネスモデルとしてベンチマークがある企業についてはベンチマーク企業の財務分析を参考にしてお客様独自の目標設定を行います。
それが無いお客様は、利益率・利益額(最終的には純資産額)に目標を設定させて頂いています。
出来れば経常利益率10%を目標設定してほしいですね。
事業継続に向けた将来の投資は利益無くては出来ません。
それを考えれば、10%でも少ないかもしれません。
日本の上場企業でも経常利益率30%越えの先が多数あります。
キーエンスはよく聞くお話かと思いますが、他にも多数ありますよ。
以下、URLを参考にしていただき、何故高利益率を叩き出せるのか?
どんなビジネスモデルなのか研究してみるのも良いですね。
https://irbank.net/ranking/margin?t=3
売上は最大に、経費は最小に、回収は早く行い、支払は適宜適切に!
この意識を根底におき、日々改善、交渉を続けていけば財務は勝手についてきます。
財務分析の果たすべき役割とどの様にツールとして使うのか?
この辺りをハッキリさせていけば、財務分析は現状把握の良いツールとなります。
今回の情報がお役に立てれば幸いです。
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