自社のコスト構造を把握する。その1

12月に入り冬の厳しさが増してきた今日この頃。中小企業経営においても季節同様に依然として厳しい経営環境が続いている。

『自社のコスト構造を把握する』

会社経営を行う上では基本中の基本ではあるが、自社のコスト構造がどの様になっていますか?と聞かれて答える事ができるだろうか?

今回はコストの中にある費用の部分についてお伝えします

費用には変動費と固定費と呼ばれるものがあり、

変動費とは売上高や操業度によって比例的に増減する費用のことです。

一方、固定費とは短期間では売上高や操業度の増減と関係なく一定に発生する費用のことです。

変動費の具体例としては直接材料費、外注加工費、商品仕入高などがあります。
固定費の具体例としては人件費(正社員は固定費、パートタイマーは変動費となるのが通常のケース例外あり)、地代家賃、リース料などがあります。

一般的な損益計算書を変動費・固定費に区分して考えると
売上高   ***
△変動費  ***
限界利益  ***
△固定費  ***
経常利益  ***
という計算書になります(変動損益計算書)。
 
売上高から変動費を差し引いたものは「限界利益」といわれます。製品1個を追加的に売上げたときに限界的に増加する利益という考え方でよいでしょう。
 
つまり企業が利益を上げるのは
限界利益-固定費=経常利益
となり、固定費を上回る限界利益を企業は稼ぎ出す必要があります
 
※参考※目標とする経常利益を出すには
目標経常利益+固定費=目標限界利益

限界利益・損益分岐点については次回以降に触れますが、
上記計算式からもわかるように限界利益↑-固定費↓=経常利益↑
固定費を下げるか限界利益を上げるしかありません。
 
限界利益を上げるという事は
売上高-変動費=限界利益の計算式からも変動費を下げるしかありませんが、変動費は売上高に対して比例的に増減するものですので、売上高に対する構成比すなわち変動比率で見なければなりません。

不況時強い構造は少ない固定費で運営して、変動比率を少なくすることを目指し、限界利益を増加させ経常利益の最大化をはかる事です。

 
会社毎・事業部毎・製品毎・物件毎に時系列を踏まえて、並べてみてください。改善の余地はまだまだ多いにあるものです。

 
名古屋オフィス 奥田 雄二


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