ある会社の1コマ <常識にとらわれない製品開発>

例年ですと、9月に入っても気温の高い日が続きますが今年は雨が多く例年とは違っております。体調管理には十分お気を付けください。

今回は、<常識にとらわれない製品開発>についてお話をさせて頂きます。

X社は、自社製品(<FRP>プラスチック製品)の製造販売を行っています。
顧客よりトラック用リアフェンダーの開発依頼がありましたがFRP製では、飛び石・冬場のチェーン装着による破損が想定されるため、製作は断念する方向でした。

顧客からは現在の金属製から切り替えを強く要望されましたのでFRPという狭い領域から樹脂全般に広げ検討を行いました。結果、優れた耐候、耐熱、耐寒、衝撃強度を兼ね備えたエンビ系の樹脂の情報を入手できました。

試作品を開発し、基礎的なデーターを入手すると同時に、冷凍倉庫(マイナス40度)に24時間置き、翌日ハンマーで殴打するテスト、石を投げクラック、キズの確認、高温領域のテストなどを行い、実際の車両に取り付け1年間走行テストを行い、限定市場にて販売、その後 本格販売となりました。

自分の知りえる知識を磨くことは大切ですが他の情報、意見を取り入れることにより大きな広がりを見せ、まったく違う姿になることはあります。

自動車業界では、軽量化による燃費向上が至上命題となっております。
現在は、車体フレームは金属ですがカーボンを活用したフレームの開発が進んでおります。

点にとらわれることなく幅広く情報収集を行ってみてください。