▼Q.317 いま会社を経営しているのですが、金融機関に対して、個人の連帯保証を取られています。最近、年齢のこともあり、後継予定者への承継を考えています。ただ、自分の連帯保証がすべてなくなって、後継予定者に引き継がれるのか、二重保証状態になってしまうのか、よくわかりません。二重保証は禁止になるとも聞きましたが、実際はどうなのでしょうか?
▼A.317
金融機関側から新旧経営者の双方に連帯保証を求める二重徴求の問題は、近年、金融庁でも対応に追われています。
具体的には金融機関に対して、承継時において新旧経営者の連帯保証の件数等を開示させるようになっています。また、この件数等を指標化させることで金融機関側に対して、二重徴求の減少を促しています。
こうした流れを受け、全国銀行協会と日本商工会議所は、承継時に新旧双方の経営者から個人保証を取ることを原則禁止とする指針を2019年年内に策定し、来年度から施行する予定です。
ただし、これは「原則」であることや、また、新経営者が過度な負債を引き継ぐことへの抵抗が減るわけではありません。根本的な解決策にはなっていないと言えるでしょう。承継という機会はチャンスでもあります。このことを念頭に置いて対応されることを望みます。
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