『 当地区の地銀・第二地銀の決算短信(2020年9月期) 』 -2020年12月09日号

今回は、皆様がお取引をされている地元の金融機関様の決算情報の公表がありましたので、ご紹介させていただきます。

(ニッキン2020年12月4日掲載)

この記事を見て、金融機関は自分達ばかり・・・とか、こんなに貸出を増やしているのに、なぜ貸してくれないのか?・・・とか、挙句の果てには、『銀行は雨の日に傘を取り上げ、晴れの日に傘を貸す』そのものだと金融機関を恨んでいませんか?

色々な思い、考えはあるかと思いますがとりあえず見てみてください。

当地区の地銀・第二地銀の決算短信(2020年9月期)

【地方銀行】預金貸出金経常利益業務純益自己資本比率
大垣共立銀行54,149億円43,118億円6,532百万円6,904百万円8.36%
十六銀行59,537億円44,525億円11,296百万円10,725百万円9.65%
三重銀行17,727億円14,525億円2,497百万円▲967百万円8.22%
百五銀行52,543億円38,420億円8,003百万円7,731百万円10.54%

【第二地方銀行】預金貸出金経常利益業務純益自己資本比率
愛知銀行31,183億円23,608億円2,823百万円2,037百万円10.23%
名古屋銀行38,591億円30,839億円2,990百万円3,744百万円12.86%
中京銀行18,968億円15,096億円2,195百万円1,824百万円8.51%
第三銀行18,972億円13,354億円2,820百万円2,166百万円8.37%

*業務純益とは金融機関が融資などの本業で得た利益を示します。

上記をみて、金融機関はもうかっていると思われた方もみえるかと思います。
では次に各金融機関様はどれくらい融資を伸ばしたのかというと

大垣共立銀行前年同月比2,097億円増加
十六銀行前年同月比1,180億円増加
三重銀行前年同月比 499億円増加
百五銀行前年同月比3,075億円増加
愛知銀行前年同月比5,257億円増加
名古屋銀行前年同月比4,597億円増加
中京銀行前年同月比1,929億円増加
第三銀行前年同月比 256億円増加

こんなに多くの金額を融資しているんだ!  なぜこんなに融資が増えたのか?

新型コロナウイルス感染症の影響だと私は思います。

皆様がよく聞いた事がある『銀行は雨の日に傘を取り上げ、晴れの日に傘を貸す』という言葉です。
簡単に言えば業績がいい時は融資をしてくれるが、業績が悪くなると融資をしてくれないという事です。

冷静に考えれば当たり前の事であるという事も皆様はご存知だと思います。
しかし今回の新型コロナウイルス感染症の影響で銀行は雨の日に傘を貸したのです。
今でも雨の日に傘を貸しているのです。だからこそこんなに融資が増えているのです。

次に考えなければいけない事が、資金調達が出来たから安心していませんか?
金融機関様が貸してくれたから勘違いしていませんか? という事です。

業績に問題ない企業様はどれだけ借りても問題ないかと思います。
しかし返済が厳しかった企業様が資金調達をしている場合、本当に大丈夫ですか?

元金据置の期間が終わるまでに真剣に改善に取組まなければ・・・

何を言いたいかお判りいただいたかと思います。
わからなかった方は是非弊社にご相談してください。

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