『 愛知県の型メーカーが多角化に乗り出す 』 -2020年11月25日号

今回は、『愛知県の型メーカーが多角化に乗り出す』について、お話をさせて頂きます。

M社は、プラスチック製品の型メーカーです。
型の材質は、木型・FRP型・アルミ型・金属型と生産量、用途に応じて決めていきます。
金額も金属になるほど高額になります。

型は毎月安定的に受注があるわけではなく、月によっては受注0型、集中するときは対応できないぐらい受注があります。
よって以前からの課題である安定的な売上が見込めません。
そこで型製作を活かした製品受注に乗り出しました。

製品受注といっても成形メーカーは、多数ありコスト競争に巻き込まれれば企業の存続が危ぶまれます。

そこでM社は、以前からの取引のあった企業と相談し、型受注を行うと同時に試作品(製品)を必要数受注することにしました。

試作品は、メーカーにとっては形状の確認、他の製品との組み合わせ確認などに用いられます。もちろんデザイナーのチェックにももちいられます。

製品を開発するとカタログ撮影もあります。
生産型を作って試作品製作では、時間的に間に合わないケースが多くあります。
そこでM社は、木型(原形型)からマスター型→生産型を製作する際、用済みの木型を用いて製品を必要数成形し、要望に応じて塗装、金具取り付けなどの加工を行う試作品受注に乗り出しました。

メーカーとしては、生産型も必要ですが最終的には製品が短納期で入手できることが重要で受注に繋がりました。

また、短納期で製品納入ができることで金額も要望通り受注できました。

副産物としては、従業員が世にでる製品の見本を自分が製作しているという自信が生まれ会社全体の技術向上に繋がりました。

自社の技術を見直し、強みを活かせるところはどこなのか? 取引先がどのようなことに困っているのか? を考え、『一度、やってみる!!』ということが重要ではないでしょうか!
会社全体で考えてもよいかと思います。

この内容が何かのお役に立てば幸いです。

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