『 信用保証付債権DDS 』 -2023年05月31日号
今までコロナ融資の返済負担が大きくなっている企業様に対し、『コロナ借換保証』『伴走支援型特別保証制度』『新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付(新型コロナ対策資本性劣後ローン)』等色々な耳寄りな情報を発信してきましたが、今回も耳寄りな情報を発信します。
今回は『信用保証付債権DDS』です。既にご存知の経営者の方はスルーして頂いても結構です。初めて聞いた! と言われる方は少し私にお付き合いください。
中小企業者に対する早期の経営改善や事業再生を後押しするための信用保証制度の要件が2023年1月31日により拡充されております。
何が拡充されたのか
中小企業者の経営改善や事業再生を後押しするための保証制度である「経営改善サポート保証制度」に加え、特に債務超過に苦慮する中小企業者への金融支援である「信用保証付債権DDS」の計画要件を拡充し、認定経営革新等支援機関が経営改善計画策定支援事業によって策定を支援した事業再生計画においても2023年1月31日より対象とするというものです。
では信用保証付債権DDSとは
コロナの影響の長期化や物価高等の影響を受け特に債務超過に苦しむ中小企業者においては、状況の打開のためにキャッシュフロー改善に資する設備投資等を実施したくても、今の財務状態では資金調達は難しいのが現状かと思います。
難しいからあきらめるのか?・・・ 違います!
そのため、債務超過の要因になっている既存の保証付融資の一部を資本的劣後債権への転換(信用保証付債権DDS)を行うことで、実質債務超過額の圧縮・解消、更には信用力アップを図り、新たな資金調達を受けるなど、安定した金融取引の継続が可能となる可能性があるというものです。
こうした信用保証付債権DDSの取組みを後押しするため、現行の要件となっていた中小企業活性化協議会等による再生計画のみならず、「認定経営革新等支援機関が経営改善計画策定支援事業によって策定を支援した事業再生計画」においても全債権者の合意を得たものであれば対象とするよう要件が拡充されたのです。(ただし、当該計画にて、信用保証付債権DDSを検討する場合において、信用保証付債権しか存在しない場合は、プロパー新規融資の原則同時実行を要件とすることで信用保証付債権DDSの対応を可能とする。)というものです。
なんとなくイメージができましたでしょうか?
では次に信用保証付債権DDSの概要についてお話しさせていただきます。
【対象者について】
信用保証協会を利用している中小企業者であって、再生計画等を策定し、金融機関等の支援を得て、経営改善・事業再生を図ろうとするもの
【劣後化手続きについて】
- 信用保証付債権について保証条件変更手続きを行う
【期間について】
- 5年超(事業再生計画等で求められている期間)
【償還方法について】
- 原則として、期限一括返済
【保証料率について】
- 通常の条件変更手続き同様、貸付実行時の保証料を適用
【金利について】
- 原則として、配当可能利益に応じた金利設定
【利用・申請方法について】
- 取引のある金融機関または最寄りの信用保証協会にお問い合わせください。
収益改善改善はできているのに、どうしても返済負担が大きい企業様は返済額の見直しをしてみてはどうですか?
コロナの借換保証、伴走支援型特別保証制度等による据置期間の最大限の活用!
新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付(新型コロナ対策資本性劣後ローン)及び信用保証付債権DDSの最大限の活用! を検討してみてください。
続きまして、私の現場で実際におきた案件についてお話させていただきます。
先日、弊社に1本の電話相談が入りました。
どの様な相談かと言いますと、簡単に言えば『社長様の経営に対するお悩み』、しかし私は奥行きの深い悩みだと感じました。
- 社内で相談できる人がいない
- 社外にも相談できる人がいない
という点でした。
でも私はそれ以上の問題として、社長様がメイン銀行に相談できない?
社長様が相談してもメイン銀行が対応してくれない? にも問題があるのかと思いました。
この様な事に直面されている経営者の方も多くみえるかと思います。
でも最終的にこの様な状況が何に影響を与えるのか?・・・これから企業が再生していくために作成しなければいけない『再生計画』だと私は思い、その旨を経営者の方に伝えました。
どんなに立派な計画書でも、中身がなければ意味がない!
社長様の意見・決意が示されていなければ意味がない!
何を優先するのか?
作成する為の時間? 中身?
経営者の皆様にお聞きします!
あなたはどちらを優先しますか? 当然わかりますよね・・・
中身を優先するのは当然です!
しかし期限ばかりにとらわれて中身が伴っていない計画書が作成されているケースもあるかと思います。
私は時間もかかり、中身のない計画書を実際に見た事があります。
その計画で進んだ企業様は・・・ 遠回り!
『本当にどんな些細な事でも相談して欲しいと・・・まずは私に一本の連絡!』
・・・そして何が出来て何ができないのかをひとつづつ一緒に考えていきませんか?
私は少しでも皆様のお役に立ちたいと思っています。
以 上
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