ある会社の1コマ <受注増加による生産のバランス>
気温も上昇し、過ごしやすい季節となりました。
しっかりとした事業計画に基き、日々変わる環境に対応して行きましょう。
今回は、『受注増加による生産バランス』についてお話をさせて頂きます。
M社は、自社製品(【FRP】プラスチック製品)の製造販売を行っています。
主な商品は、トラック向け部品(導風板、工具箱、フェンダー等)です。
営業は、トラックメーカー・運送会社・ボデー製作メーカー・部品メーカー・ディラーなどから受注し、自社管理による協力工場にて生産をおこなっておりました。
協力工場は、3社あり10年以上の取引経歴があります。
また、様々な開発、試作、型生産においても協力関係にありました。
従来から営業続けていた大手運送会社より、以前からテストを続けていた、導風板を全車種に取付けたいとの連絡あり、納入計画の作成が始まりました。
同時に生産現場にて生産計画の打合せも行いました。
納入計画は、かなり厳しいものでしたが協力工場の協力も得られたため進めることとなりました。
当初は、計画通り進めることはできましたが徐々に生産に遅れが生じるようになりました。
この時点で対策を打てていればよかったのですが徐々に生産台数に遅れが生じ、対策を行ったのは、1ヶ月後でした。
無理な納入計画、協力工場の生産能力の過大評価、リアルタイムな対策が打てていない等々受注数量に基いた生産計画がかけておりました。
協力工場も売上を伸ばしたいといった願望で無理をしてしまいました。
両社が入念な打合せを行い、適正な生産量を把握していれば、他の協力工場への振替などを行い、お客様には迷惑をかけることはありませんでした。
適正な受注は、当たり前の話ですが資金繰りの状態、今後の不安などから受注できるうちにといった考えでこのような状態に陥る企業が多く見られます。
自社の技術力、生産力、開発力などを見直すきっかけにしてみてください。
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