経営改善計画の達成度「80%ルール」未達でも、問題ない?

◆経営改善計画の達成度「80%ルール」未達でも、問題ない?

経営改善計画は、その基本として各項目の達成度は80%が目処、
とされています。
未達が大きい場合には、その内容や対応を検証するとともに
場合によっては再計画も行われます。
あまりにも達成できていない場合には、
経営者としてどう考えるか、責任を感じないのか
という厳しい追及されることだってあるでしょう。

責任感が強いために、未達であることが心の重荷になり
銀行に対して何も言えなくなってしまう経営者の方も
多いのですが、必ずしも達成度が足りないことが
無条件でダメ、ということではありません。

◆「コンサル機能」を企業側が動かす、セコいけれども有効な手段
できれば、予め、前回の融資や条件変更継続時に
前振りをしておくのがよいのですが、
「現状では、改善策として○○を考えています」
ということを伝え、了解を得ておいて
(ここで、稟議にその内容を記載してもらうのがポイント)、
決算報告時に

「目標未達ではありますが、以前打ち合わせで取り組みを申し上げていた
○○は何とか形になり、今後も有力な改善項目となります。
ご指導ありがとうございます。」

とすること。
経営改善の取組みを、
銀行の経営指導によって行われたことにする、という
随分セコいやり方です。

しかし、案外効果があります。

・(言い出しっぺは会社側でも)打合せ中に出てきた改善項目の
実施にフォーカスして
・それを銀行側の指導によるものとする

方向にもっていく、ということです。
文字通り、花を持たせるわけですね。

自ら考えることができない銀行員ほど、飛びついてきます。

これだけで全て都合よく、とするのも問題ですが
あえて、銀行に立ち向かう経営者というのは、
単に言い争いをするというよりは
若手銀行員を見守り、育てるくらいの気概があってもよいのです。

 


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