▼Q.179 現在返済条件の変更(リスケジュール)を行っていますが、担保不動産の売却を行いたいと考えています。 しかし、売却ができるとしても、抵当権を入れている銀行への返済が優先されてしまうことを、他の銀行から拒否されてしまうことが心配です。借入金額を減らすこと自体は悪いことではないはずですが、できないことなのでしょうか?

▼Q.179

リスケジュール中は、返済金額の総額を借入シェアに応じて各銀行に按分することが一般的です。

その中で不動産等の担保を現金化して返済に充てることは、担保を差入している銀行に対してのみの返済となるため、確かに按分と異なる返済になります。銀行の中には、自行の返済に一部資金を回して欲しい、と主張するところも出て来る可能性はあります。
しかし、総合的には交渉により、売却した金額は、担保差入を行っている銀行からで問題ありません。
具体的には、売却⇒担保差入先の銀行借入の返済の時点で、シェア率が変動し、該当物件の担保差入を行っていない銀行は、「その返済が行われた時点の残高においては、シェアが増える⇒その後の月次の返済金額が増える」ため、メリットは存在するため、です。売却がなされないならば、それもできなくなることをアピールし、協力を依頼すれば、別に銀行側に拒絶する事由がない限りは、その後の返済按分金額を調整することを前提として、担保売却⇒担保差入を行っている銀行への返済、として大丈夫でしょう。
ただし、念のため事前に全ての融資取引銀行へ相談して、了解を先に得ておくべきでしょう。