『 経理担当者が突然倒れたら… 』 -2016年10月05日号
「経理担当の〇〇さんが、急に倒れたらしいです! しばらくは出社できないようです」
ある会社の出来事です。
社長は頭を抱えて、困ってしまいました。もちろん、経理担当の体の心配もありますが、それだけではなかったのです。
その経理担当者は、経理処理だけでなく入出金管理まで行っているので、彼がいないと「資金繰り」まで止まってしまうからです。
経理には他のメンバーがいますが、作業を手伝うだけで、管理業務は、すべて一人で行っていたので、なんともなりません。
経理処理なら少し遅れても後で追いつけるけれど、資金繰りが誰も分からない状態では、企業の存続に関わります。
「うーん、誰か、彼の代わりができるようにしていくべきだった!」と考えても、すでに遅し・・・
上記のような話は多々あります。登場人物が、経理に限らず、生産現場の責任者だったり、店長だったり、もしかすると社長自身だったりするかもしれません。
このような困った状態を回避するには、業務を文章やフロー図にして、「見える化」を行い、いざと言う時に誰でも対応できるようにしておくことです。
この「業務の見える化」をすることはメリットは多くあります。
- 上記のように「いざ」と言う時に別の人が業務ができる
- 異動、退職時に引き継ぐがスムーズに行える(漏れなく、ダブりなく)
- 「見える化」する過程で不都合が発見でき、業務改善ができる
- 経営承継やM&Aする時に、業務の移行がしやすい
- 顧客や取引先との関係の不都合が改善し、業績が伸びやすい
実は、この部分が、中小企業と大企業の大きさな差です。
会社規模の違いではなく、上場する時に「これらの社内体制整備を行うから、上記のような問題が起きにくい組織になって上場する」からです。
しかし、上記のようにメリットは多いので、上場を目指さなくても、「業務の見える化」はしていくべきです。
特に、最近では、経営継承やM&Aなどの時に、「株や税の話以外に、注意するべき点は?」という相談も多くあります。
まさに、この「業務の見える化」は、すべての企業にとってメリットがありますが、経営継承やM&Aを検討する企業であれば対応すべきだと考えます。
「業務の見える化」について、「具体的には、どのようなことをしていけば良いのか」は企業によっても違いますので、ご興味があれば、ご気軽にご相談いただければと思います。
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