ある会社の1コマ <試行錯誤>

入梅したものの少雨で暮らしやすい日々が続いています。
朝夕は、寒い日もあり過ごしやすいですね!!

今回は、『試行錯誤』について話をさせて頂きます。
M社は、プラスチック成形をおこなう会社です。メーカーより図面を入手し、原形型→マスター型→生産型を製作提供している会社です。特殊な製品は、自社及び協力工場にて生産をおこなっています。

様々な取引先と打合せをおこなっていると“こんなものできないか?”“ここをこのように変えたいんだけど“など要望があります。製造業などでは当たり前の会話かと思います。

M社は、ソーラーを強化ガラスでサンドイッチするのではなく、FRPで積層をおこなってほしいとの要望を受けました。単なる平板ではなくRをつけてほしいとの追加要望もありました。

R形状にするには、型が必要です。取引先よりR形状の鉄板が送られてきました。
一度は、この鉄板に積層し製品を作成しました。ソーラーをサンドイッチしますので表面状態(気泡、含浸状態)がわかりません。初回は、失敗。型をアクリル板に変更し、表面が見えるように工夫して再度、積層をおこないました。前回よりは、効率はupしましたが工数、人員の削減が不十分です。

皆で冗談も言いながら様々な話し合いをおこないました。上司も部下もなく発想し、試作の繰り返しです。

最終的には、透明ガラス板を型にすることに落ち着きました。
製品は、フィルムでソーラーをサンドイッチするという方法です。
平面で製品を作り、R形状などにしたい場合は、別途用意したR形状の鉄板型にサンドイッチしたフィルムごと移動し、その状態で硬化させれば簡単に製品ができます。
その後もフィルム、樹脂、ガラス、などのテストをし、改良を行いました。

従来方法に執着していると新たな製品、工法は完成しません。
他業界の方との情報交換、一度やってみるなどの遊び心を持って仕事をすることも重要だと思います。
私生活の中にも多くにヒントが隠されておりますので広い視野で日々をお過ごしください。