『 金融機関との温度差 』 -2018年12月05日号
担当している顧問先で、こんなことがありました。
当該顧問先は、大幅な債務超過に陥ったのですが、その後、事業再生コンサルティングで参加させてもらい、10ヵ年での債務超過解消計画を策定致しました。
その後、行動計画通りに動けているか、予算実績の対比はどうか、金融機関の対応はどうか、いろいろと一緒に取り組んで参りました。
その結果、10ヵ年で策定していた計画が、5ヵ年で達成できてしまいました。
しまいました、というのは変ですね。見事に計画の半分の期間で達成することができました。
高収益体質になったこともあり、直前期では、1千万円超の法人税等を納めるほどになりました。
金融機関の対応はというと、当初は、借り剥がし、借入不可、厳しい言葉遣い、という状態であったのが、最近では、いくら要りますか、為替予約もお願いできますでしょうか、借りてほしいのですが、等々、コロッと変わりました。
こちらとしては、まずは協会保証をプロパーに切り替えてくれるように依頼し、次に、経営者保証を外してくれるように、順次、依頼して、結果、現在では、すべて経営者保証なしのプロパー融資のみとすることができました。
こうした中、業績が改善しだしてから、金融取引を開始した地方銀行から、提案があり、以下のようなやり取りをされたとのことでした。
- 地銀 「社債をやりませんか?」
- 顧問先「ウチにとって何のメリットがあるの?」
- 地銀 「◯◯支店としては、社債は初めてなのです! 一番最初のという栄誉があります!」
- 顧問先「今までも言ってきたが、ウチのビジネスモデルを理解しているのであれば、そうした提案が出てくるはずないよね。」
- 地銀 「ですが、そこを何とか。。。」
- 顧問先「それ以上、このような提案を続けるのであれば、もう、そちらとは取引しません。出入り禁止だ!」
- 地銀 「す、すみません。もう二度と社債の話はしません。。」
このタイミングで社債の提案とは、自分も怒りとともに、やはりこの金融機関の文化はダメだと再認識しました。
このように、現在の金融取引の流れについていけていない金融機関は存在します。
こうした金融機関は、企業の業績が悪くなると、打って変わって、追加の担保や連帯保証人の要求、必要以上な資料の作成要求、ひどい言葉づかい、になります。
金貸し、ということも理解しているのですが、やはり、地域の金融機関としての矜持を持って、関係性を築くことに注力してほしいものです。
そのためには、取引先企業のビジネスに興味を持ってほしいです。企業側も興味をを持ってもらうべく、持ち続けてもらうべく、行動をしていく必要がございます。
貴方の取引金融機関はいかがでしょうか?
これからも長くお付き合いのできる金融機関でしょうか?
定期的な接触をおこなうことで、互いの情報交換をして、見極めて参りましょう。
ビジネスパートナーになり得るか、考えて参りましょう。
この度の情報が、ご参考になれば幸いです。
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