『 富山県での新型コロナ融資借換してくれない事例 』 -2020年06月17日号

新型コロナウイルスの影響は、どの地域でも出ていることかと思います。

実際、顧問先においても、業種によっては、前年同月比売上高で50%超ダウンしているところもあります。

もちろん、持続化給付金や、第2次補正予算で成立した家賃支援給付金等といった各種支援策を活用してはいきますが、給付までに時間を要してしまいます。

また、借入による資金調達を取り組んでいますが、これも時間を要するため、各種税金や社会保険料の支払を延期したり、借入返済を止めたりと、とにかく限られた手許資金を、人件費や仕入資金の支払に充てられるように、優先順位を決めて取り組んでいます。

今回、事例に挙げる富山県の顧問先においても、新型コロナウイルスの影響による売上減少で、メイン行に相談しました。

セーフティネット保証を活用し、据置期間を設けた新規借入で以て既存債務を借り換えることで、しばらくの間、返済がない形を取ろうとしたものです。

既往債務のセーフティネット保証の一般保証は、責任共有制度であるため、金融機関の保証割合は80%です。

また、2020年01月28日以前からの借入のため、保証割合100%の危機関連保証やセーフティネット保証4号との借換はできないことになっています。

信用保証協会としても、保証割合が増してしまう制度への借換はできない、との判断のようで、その考えは理解できます。

そこで、こちらとしては、セーフティネット保証5号での借換を申し込みました。

セーフティネット保証5号であれば、一般保証と同じ保証割合の80%でいけるからです。

無論、信用保証協会も借換を認めています。

しかしながら、メイン行からの回答は、謝絶でした。。

新規の融資自体は可能であるが、借換としては対応できない、とのことです。

そのため、既往債務の返済は継続しておこなわなければなりません。

回答金額も充分なものではありませんでした。

何度も、複数回にわたって、こちらの意図を説明しても、なかなか汲み取っていただけません。
(過分に取っている担保や保証人の手続きが面倒くさいというのが実態のようです)

結局、1年後に改めて検討しましょう、という回答以外の話は出てきませんでした。

これには、顧問先の経営者としても、新型コロナウイルスで、こうした事態に陥っているのに、全くこちらの話を聞き入れてくれないメイン行の対応に呆れてしまいました。

信頼して、話をしていけば、必ず了承してくれる、と考えていた経営者の気持ちは裏切られることになってしまいました。

本部や監督庁へ連絡することもできたのですが、そこで時間を掛けても仕方ないので、別の金融機関に相談し、そちらで対応してもらうことにしました。

こうして失った信頼関係は、なかなか取り戻せるものではない、かと思います。

こうした情勢下であるからこそ、しっかりと対応してほしい金融機関、ましてやメイン行の差がはっきりと出てくる事例が他にも出てきています。

経営者として、これからも長いお付き合いをしていくにあたって、ふさわしい金融機関であるのか、メイン行であるのか、を見極めるのに、良い機会かもしれませんね。

この度の情報が、ご参考になれば幸いです。

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