『 金融機関等への配慮要請 』 -2020年09月09日号
今回は経済産業省から公表されている、
新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ
に記載されている『金融機関等への要請配慮』について、愛知県で事業を行われている方への情報としてお話させていただきます。
内容は下記の様に記載されております。
新型コロナウイルス感染症の影響により、事業者の資金繰りに重大な支障が生じることがないよう、関係機関と連携し、政府系金融機関等に対して累次に
わたって要請を行いました。
3月6日の要請では、大臣名で事業者の資金繰りに全力を挙げて最大限のスピードで万全の対応を行うことなど、年度末の資金繰りに万全を期すよう、改めて配慮を要請しておりますとなっています。
配慮を要請しておりますとなっていますが、どの様な配慮要請をしているのでしょうか?
繰り返し要請している内容は省略としながら、下記の様な配慮要請が記載されています。
1.【当面の貸付業務について(2月7日)】
①適時適切な貸出
②返済猶予等の既往債務の条件変更
③企業の実績に応じた十分な対応
④セーフティネット貸付の活用
(日本政策金融公庫及び沖縄振興開発金融公庫に対して)
2.【年度末の繁忙期を控えて(2月28日)】
①迅速かつ積極的に対応
②個々の実情に応じた柔軟かつ積極的な対応
③顧客の理解と納得を得ることを目的とした十分な説明
3.【影響拡大を踏まえた資金繰り支援について(3月6日)】
①全力を挙げて最大限のスピードで万全の対応を行うこと
②赤字、債務超過等の形式でなく実情に最大限配慮すること
4.【経済産業大臣と政府系金融機関・信用保証協会連合会のトップとの面談(3月16日)】
大臣から政府系金融機関と信用保証協会連合会のトップに対して融資現場の実態把握を行い、最大限の対応を直接要請。
上記は政府系金融機関等に対するものであり、民間の金融機関様には何も要請がないのでしょうか?
当然民間の金融機関様にも
なお、民間金融機関に対しても、金融庁から、事業者への積極的な支援(事業者を訪問するなどの 丁寧な経営相談、経営の継続に必要な資金の供給、既存融資の条件変更等)を実施するよう、累次にわたっ て要請を行っております。
と記載されています。
私は自身の顧問先で下記の様な実体験をしました。
事例①
新型コロナウイルス感染症の影響を受け売上高が大幅に減少。
そもそも政府系の金融機関様からは 色々な資料の提出を求められましたが、民間金融機関様からは特段の資料提出の要請もありませんでした。何をみて判断されたのでしょうか? 話も二転三転 最後には『1円たりとも貸せません』
経営の継続に必要な資金資金の供給は条件変更先ではしていただけないのですか?
事例②
新型コロナウイルス感染症の影響を受け売上高が減少し業績は悪化。
業績の悪化はコロナの影響ではない。以前からの問題であると・・・
政府系の金融機関様から資金調達は既に実行済 民間金融機関様からの融資は1ヵ月以上遅れてやっと実行がされる見通し。
メイン銀行様は、この会社に対し一体いくら必要なのか?を確認する事無く物事をすすめていました。
丁寧な経営相談、経営の継続に必要な資金の供給、既存融資の条件変更等と記載されていますが、その様な対応はされていいない様に思います。
条件変更をしているから?
事例③
新型コロナウイルス感染症の影響を受け売上高は大幅に減少。
民間金融機関様、政府系の金融機関様から資金調達は行えましたが、既存の条件変更中のものは減額に応じていただけませんでした。一部の金融機関様からは既存の分も返済を止めるべきではないかと言われましたが、メイン銀行は相談に応じていただけませんでした。
丁寧な経営相談、経営の継続に必要な資金の供給、既存融資の条件変更等と記載されていますが、その様な対応はされていない様に思います。
この様な事が実際に現場ではおきています。
私は全ての民間金融機関様がそうだというつもりもありません。しかし今回の事例三つにでてきた金融機関様は何を考えているのでしょうか?
いまだに業績のいい先には自分達から融資の提案を! 業績の悪い先には・・・・!
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