『中小企業金融円滑化法終了を見据えて』

7月に入り、梅雨真っ只中で蒸し暑くなってきた今日この頃。1年の半分が終了しました。年始に立てた計画の進捗状況は如何でしょうか?あと半年しかない・・・。あと半年もある・・・。どちらでしょうか?

『金融円滑化法終了を見据えて』

6月12日日経新聞朝刊記事で『中小向け保証融資の焦げ付き「全額保証」が7割』という記事が発表されたのは記憶に新しいと思います。

またこの実情を踏まえて中小企業庁は100%保証の緊急保証を大幅に縮小する方針との見解も記載されていました。この流れは至極当然の事です。

今から4年9ヶ月前の平成19年10月1日に信用保証協会で『責任共有制度』がスタートしていたのは記憶にあると思います。この『責任共有制度』は保証協会が融資金額の8割に保証を付け、2割は金融機関が保証しなければならないというものです。

しかしながらその後、原油高の高騰・リーマンショック・東日本大震災と度重なる外部要因の変化が訪れ、資本基盤が脆弱な中小企業を支援する目的で100%保証の融資制度が創設されていきました。

更に中小企業の資金繰りを支援する目的で平成21年12月に中小企業金融円滑化法が施行されたのも後押しして、中小企業に復活する機会が与えられてきました。

紙面にも書いてありますが、7割というのは平成23年度の話であり、震災保証枠を使い切った企業の代位弁済がこれから更に増え続ける事が想定されます。

今回の方針の通り仮に進むのであれば、100%保証の融資打切り・中小企業金融円滑化法案の終了が現実のものとなり、金融機関による融資先の選別・新規貸出基準の厳格化による貸し渋り・リスケジュール謝絶が間違いなく起こってきます。

今後は銀行交渉において小手先のテクニック的な事は通用しない事になります。真摯に経営者が自社の実態を把握し、利益を出し続け、バランスシートの改善に取り組まねば自社の未来は拓けません。金融機関の審査は80%以上が決算書などの定量面によるものです。

円滑化法案終了までまだあと約9ヶ月あります。日数でいえば270日弱あります。
どうか、1日1日の積み重ねを大事にして頂ければと思います。


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