ある会社の1コマ <顧客ニーズを捉え商品開発>

気温も上昇し、気持ちの良い気候となってきました。
梅の花も開花しきれいですね!
ただ、黄砂・花粉・PM2.5などの影響で過ごしにくくもなっております。
花粉症かなと思う日もあります。

今回は、『顧客ニーズを捉え商品開発』についてのお話をさせて頂きます。

N社は、FRP製トラック用部品(導風板、工具箱、フロントフェンダー)の開発製造販売会社です。

新規の商品を開発するため、運送会社から現状の問題点などを営業時に聞き取りを行っておりました。
運送会社よりFRP製のリヤフェンダーの問い合わせがありました。
トラック用リヤフェンダーについては、以前にも商品化について検討を行いましたがサイズが各社によって違う点、チェーンにての破損、飛び石による破損が考えられFRPでの開発は断念しておりました。

ただ、鉄製は錆が発生し、穴が開くなどの問題がありプラスチック化の要望が多くあり、再検討することとなりました。

FRPは樹脂とガラス繊維の組み合わせが一般的ですが繊維をカーボン繊維、アラミド繊維に変更を検討しましたがコストが上がりNG。
そこで錆びない、衝撃に強いという点に絞り調査を開始し、たどり着いたのがアクリル変性高衝撃塩化ビニルを使用することで問題を解決できるのでは?

アクリル変性高衝撃塩化ビニルは衝撃に強く、プラスチックですので錆びないという点です。
FRPとは、根本的に材料が違いますので、仕入ルート・成形メーカーの確保を行い、試作品を製作し、高温・低温での問題点がないかの試験を実施。→問題なし
次は、実際に協力して頂ける運送会社様に持ち込み実走テストです。
様々な問題をクリアーし、市場に投入し高評価を得ました。

■市場のニーズをいかにつかんでいくのか!日頃の情報集が重要です
■要望を具体化し、問題点の把握、あらゆる角度から商品化の検討を行う

できないとあきらめることは容易ですがいかにしてお客様の要望を形にするか!
熱意が新たな技術、商品を生み出していくのではないでしょうか!
1つのことにとらわれることなく、今必要なものは何かと考えることが重要。