ある会社の1コマ <受注増加で製造現場がパニック>

5月に入り30℃を超える日があり体調管理が大変です。
皆様、水分をしっかり取り体調管理には気をつけてください。

今回は、『受注増加で製造現場がパニック』についてお話をさせて頂きます。

K社は、トラックの部品メーカーです。
自社企画商品を運送会社様に提案営業を行い、製品納入している会社です。
製造は、協力工場にて行い、5社にて製造を行っております。

以前より営業提案を行っていた、運送会社様から燃費データーを集計したところ、K社の製品が5%以上の燃費向上が行えることが判明したので納入計画を提示してほしいとの連絡がありました。(500台分の受注および今後の入替をすべてとの話です)

K社は、協力工場(2社)と打合せを行い、納入計画を作成しました。
協力工場も大型受注の為、生産体制を整えました。

当初は、生産計画通りに進んでおりましたが他の受注も増え、納期遅れが続くようになりました。

担当者としては、当初より協力工場を増やし生産体制を強化することを提案していましたが会社側は型費の増加+経費増加であるため、提案を退けました。

協力工場は、休みもなく深夜まで生産を行いましたが製造は追いつきません。
協力工場もこれ以上の生産は無理と根を上げてしまいました。

会社側も重い腰を上げ、協力工場を1社増やすことになりましたが生産する型から製作する必要があり、大パニックです。

木型を製作し、九州まで運搬、生産型を作り、新潟まで移送を行い、生産開始です。
当初は、仕様がわからないため常駐にて指導を行いました。
それでも満足のいく製品には半月ぐらいかかりました。

製品は、協力工場の頑張りで何とか納品いたしました。

生産工程を組み、進捗管理を行うことは大事なことです。
受注は変化していきますので、工程の組み替え、異常事態への対応を絶えず考える必要があります。

今回のケースでは、『まあ何とかしてくれるわ』と甘い判断が招いた結果ではないでしょうか!
また、異常事態への初期対応が問われる案件です。
経営者は、絶えず現場の声を把握し、迅速で適切な判断を要求されます。
異常事態がなくても同行訪問を行い、自らの目で判断を行ってください。

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