▼Q.26 経営改善計画書とはどのようなものなのでしょうか?(メールによるご相談事例)
▼A.26
経営改善計画書とは文字通り、経営を改善させる為の計画書です。
時間軸で言えば過去→現在→未来の流れを定量・定性面で表現したものになります。書式は特に決まっていないので自社の経営改善に向けた意欲が伝わるものであれば良いです。
一般的には過去としてこれまでの経営を客観的に振返ってどうだったのか? どこに悪化要因があったのか? その結果、現在どの様な状態、収益力になっているのか? また周辺の環境要因を考えたときに自社の将来をどの様に変えていき描いていくのか? その為の課題としては何が挙げられ、ヒト・モノ・カネ・情報の4資源をどの様に活用していこうと考えているのか? を文章と数字で表現したものになります。
注意点としては計画書を作成する事を目的としない事です。あくまでも行動するツールとして活用してください。
最近では実抜計画(実現可能性の高い抜本的な経営再建計画)や合実計画(合理的かつ実現可能性の高い経営改善計画)とも呼ばれており、実抜計画の「実現可能性の高い」とは、
①計画の実現に必要な関係者との同意が得られていること、
②計画における債権放棄などの支援の額が確定しており、当該計画を超える追加的支援が必要と見込まれる状況でないこと、
③計画における売上高、費用及び利益の予測等の想定が十分に厳しいものとなっていること
の全ての要件を充たす計画であることをいいます(中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針Ⅲ-4-9-4-3(2)③注1)。
また「抜本的な」とは、「概ね5年(5年~10年で計画通りに進捗している場合を含む)後に正常先(計画終了後に自助努力により事業の継続性を確保できれば、要注意先であっても差し支えない)」(中小企業向け融資の貸出条件緩和が円滑に行われるための措置)であることをいいます。
「合実計画」を満たす要件としては「売上高等及び当期利益が事業計画に比して概ね8割以上確保されていること」とされています(金融検査マニュアル・自己査定(別表1)1(3)③イ)。
上記内容が金融検査マニュアルなどに織り込まれている部分で金融機関としてより厳しい視点で企業評価をしているのが最近の傾向です。
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