『 官民一体ファンドによる債務圧縮 』 -2014年02月19日号
昨年、中小企業基盤整備機構の研修に参加した際に、株式会社愛知リバイタルの方と名刺交換させていただき、お互いに情報交換させて、いただきました。
(以下、敬称略させていただきます)
まず、簡単にですが、株式会社愛知リバイタルという会社の説明です。
親会社に、株式会社リサ・パートナーズという企業投資や債権投資、等を事業としておこなっている会社があり、その子会社という位置づけになります。
続いて、株式会社愛知リバイタルの事業は何かと言いますと、愛知県内の中小企業の再生を支援する「官民一体型中小企業再生ファンド」の業務執行です。
この「官民一体型中小企業再生ファンド」は興味深く、中小企業基盤整備機構のサイトから、その内容を一部抜粋いたしますと、「本ファンドは、過剰債務等により経営状況が悪化しているものの、本業には相応の収益力があり、財務改善や事業見直しにより再生可能な愛知県内の中小企業を対象に、中長期的に金銭債権の買取や株式出資等の投資を行い、債務の軽減等を図るとともに、継続的な経営支援を行い、中小企業の再生を支援するものです。
ファンド総額は20億円で、うち当機構が10億円を出資する他、愛知県内の金融機関、愛知県信用保証協会及び名古屋市信用保証協会が出資します。」とあります。
参照URL:中小企業基盤整備機構のサイトより:
http://www.smrj.go.jp/fund/chosa_joho/press/075938.html
つまり、ざっくり言いますと、中小企業基盤整備機構が10億円を出資し、愛知県内の民間の銀行と保証協会とでさらに10億円出資し、合計20億円の再生ファンドを作るというものです。
愛知リバイタルの方との情報交換の中では、主となる業務は、入口として、銀行から債権を買い取り、買い取った債権(企業様側すると債務)を圧縮し、出口として、当該企業が圧縮された債権を買い戻す(銀行のリファイナンスによる資金で)、というものでした。
債権の譲渡や買戻しというのは、サービサーと同じではないか、とお考えになられた方といらっしゃるかと思います。
大きな仕組みとしては同等なものですが、一番異なるのは、ファンドによる債権の保有期間です。
通常、サービサーであれば、短期間で利益を獲得する必要があるため、できるだけ早く債権を処理しようとします。しかしながら当該再生ファンドは、3年程度の保有をおこない、経営改善を踏まえて、企業側に買い戻すタイミング与えてくれます。
この間、企業としては、安心して経営改善業務に集中することができます。
なお、今回は愛知県での再生ファンドについての内容でしたが、上述の株式会社リサ・パートナーズは、同様のファンドを岐阜県・三重県・富山県、等でも運営しております。
ご興味がある方は、直接、株式会社リサ・パートナーズや株式会社愛知リバイタル等へ連絡取ってみてください(当然、弊社でも構いません)。
今回の情報が、ご参考になれば幸いです。
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