『 自己査定のポイント 』 -2013年08月07日号

皆様の会社は自己査定に基づいた信用格付によって区分されています。

信用格付は、金融庁が金融機関を精査する時に使用する金融検査マニュアルに記載されている信用リスク検査マニュアルに従い6の債務者区分に分かれています。

  1. 正常先  :業績・財務内容に問題が無い先。
  2. 要注意先 :業績が低迷しており財務内容に問題ある先。
  3. 要管理先 :貸出条件変更先
  4. 破綻懸念先:経営破綻の状況にはないが、経営難の状態。
    経営改善計画書等の進捗状況が低迷で今後経営破綻に陥る可能性が高い。
  5. 実質破綻先:深刻な経営難であり債権の見通しがない。
  6. 破綻先  :経営破綻の事実が発生している。

金融機関は正常先に対しては通常の対応をしてくれますが、区分先が悪くなればなるほど、金融機関は引当金を積む額が増える事になるのですから対応も厳しくなるのです。

自己査定を行うにあたり、金融機関はその企業の決算書を全て実態ベース引き直しを行っております。

  • P/L面においては、一過性の黒字・赤字の要因の有無。
  • B/S面においては、不良不稼働資産の有無。
    また、保証人の資力についても合算でみられているのです。

では自己査定をよくするにはどうしたらよいのでしょうか。

決算書の実態評価をおこなうわけですから、開示できる資料は出来る限り開示するといいかと思います。
特に保証人の資産背景については、事細かく開示すると良いと思います。
企業単体では債務超過及び債務償還能力がない企業でも、保証人の収入・資産を合算する事により、実質債務超過もなく債務償還応力も問題ないケースに変更となる場合もあるからです。

冒頭でも述べましたが、自己査定に基づいた信用格付けは、金融機関からの融資を受ける際にも大きく影響するわけですから、債務者区分は正常先である事がベストです。悪くても要注意先に留める事が大切だと思います。

なお正常先においては、さらに細かく区分わけされており、金利の決定等に影響してきますので、上位の区分を目指すことが必要です。

まずは、自分の会社の債務者区分が何であるのかを知ってください。
これは金融機関全て統一されているわけではありませんので、取引している金融機関個々に確認するようにしてください。
確認する際には、債務者区分をアップするにはどうしたら良いのか? 何が問題点になっているのか? を確認する事が大切だと思います。

それが債務者区分アップの近道の一つでもありますので・・・

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