『 伝わっていますか? 』 -2013年07月03日号

先日、外国人の方とお話しする機会がありました、仕事上での付き合いではないので、初めの内は、英語と日本語交えながら、世間話をしていた程度です。

私は英語があまり話せませんし、相手も日本語はある程度しか分からないけれど、世間話するくらいでは、問題はありませんでした。

しかし、話していくうちに、徐々に仕事の話や仕事上の考え方などを両者とも語り始めました。

そうなると、両者ともに、一生懸命、思いつく限りの言葉を駆使して、相手に理解してもらおうとしますが両者の言葉のレベルに限界があるので中々上手く伝わりません。

それでも、英語でだめなら日本語で、それでもだめならジェスチャーでと言う感じで、お互いに何とか伝えようと努力し続けました。

そんなことをしているうちに、何時間も話していましたが、徐々に相手の考え、私の考えが双方に理解して行った感じがしました。

以上のような経験をした時に、「これは経営者と従業員の会話に近い」と思いました。

それは、経営者は「私が話したことは、従業員は理解しなければならない」と一方的に思っているし、従業員は「私たちの事を経営者は理解してくれない」と思って、双方が理解していない、双方の考えが伝わっていないことが多いのです。

それは、立場が違う人同士が会話しても、考え方などの違いが大きいので、世間話するレベルでしか伝わりません。つまりは、表面的には会話をしているけれど、深い理解はしていない状態です。

と言う事は、立場が違う人同士が、相互に深い会話をして、自分の事を伝え、相手の事を理解するには、一方的に話しても伝わらず、一生懸命、相手の事を理解しようと努力しながら、会話をしなければならないのです。

そこまでの努力をしても、立場が違うので、なかなか上手く伝わりません。
そこで、「従業員だから何を言っても無駄」と経営者が諦めたり、「経営者なんて従業員の気持ちは分からない」と従業員が諦めたりすれば、すれ違いは治りません。

文化・言葉の違う人同士が理解するのは時間と労力がかかるように、経営者と従業員のように立場が違う人同士が理解しあうのも、時間と労力がかかるのです。

でも、経営者と従業員が理解しあえなければ、会社は方向性を失いかねません。逆を返せば、経営者と従業員が互いに伝えあい、理解しあえば、会社は良い方向性を見つけ、それに進んで成長していくことが出来るようになるのです。

経営理念や経営方針が、従業員に伝えているはずなのに、伝わっていないと言う話しも良く聞きますが、それは、なんとなく伝えているだけでは伝わりませんし、ちょっとした努力だけでは伝わりにくいと言う事なのです。本気で経営理念や会社の方針を従業員に伝えているか、そして、しっかりと伝わっているか、今一度、確認してみてはいかがでしょうか?

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