『 過去の実績を将来に活かす方法 』 -2013年02月06日号

月次試算表の実績が翌月の中旬頃にでき上がってきたときに、どのような見方をされていますでしょうか?

損益面の大きな数値としては、

  • 売上高はどうだったか?
  • 粗利額(売上総利益)はどうだったか?
  • 粗利率(売上総利益率)はどうだったか?
  • 営業利益はどうだったか?
  • 経常利益はどうだったか?

の箇所でしょうか?

部門別損益管理されていれば、その部門の各上記項目を確認されていることと思います。

また、今月(今月まで)の実績確認をすると同時に、予算設定がされていれば達成率の確認、前期のデータがあれば前年同月比との比較もできます。
(実際に、自分(坂)が、顧問先様のデータを見るときにもそうしています)

ただし、損益での前期比較で気を付けないといけないことがあります。
それは、会計処理の基準が前期と今期が同一のものであるか、です。

  • 税抜処理・税込処理の変更はないか?(実態把握としては、税抜処理が好ましいと思われます)
  • 同一取引において、同一の勘定科目で処理されているか?
  • 現金主義・発生主義の変更はないか?(実態把握としては、発生処理が好ましいと思われます)
  • 同一の取引において、同様の会計処理がおこなわれているか?

損益管理するにあたって、前期同月比較をおこなう場合は、これらの確認をしてから比較検証をおこなうようにしてください。

税理士事務所で月次試算表を作成している場合は、会計処理の方法について、税理士事務所の担当者に確認してみてください。
自社で自計化(会計処理を社内でおこない、社内で試算表を作成できること)をしている場合は、経理担当者に確認してみてください。

このように過去の実績を活かすためには、正しい実績をつくることが前提となります。

経営をおこなっていくのであれば、比較検証ができるように、正しい実績管理をすることに慣れなければなりませんが、もっと簡便な方法の比較方法があります。

それは「資金繰り表」で管理する方法です。

損益管理は、やり方によって差が出てしまいますが、現金預金(キャッシュ)の流れでつくる資金繰り表であれば絶対値であり、やり方での差は出ません。
(実際に、自分(坂)も、損益データに確証が持てないときは、現預金データを見て判断をしています)

資金繰り管理は、簿記の概念がなくても可能です。
簿記の知識がない経理担当者でも資金繰り表の作成は可能です。
ぜひ御社でも取り入れてみてください。

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