『 データ「だけ」を信じるな! 』 -2015年01月21日号
経営をしていくうえで、「データ」に基づいて経営判断をしたり、マーケティングを考えたりすることは重要です。
よって、データをとれる体制を作ることやデータに基づく判断が出来る体制づくりは必要です。
しかし、データ「だけ」に囚われると、逆に判断を間違えることもあります。
それは、「データの取り方」や「データの中のどの部分に注目するのか」または「データを見て判断を間違える」などによって大きく変わるからです。
まずはデータの取り方が違えば判断も違います。
例えば、想定しているお客様が「20歳の女性」であるのに、「年代、性別関係ないデータ」をとったら、経営判断は間違うかもしれません。
そんな間違いしないと思うかもしれませんが、意外とあるのです。
データを取る人とデータを見るが違うと、間違うこともありますし、データの取り方は良くても、そもそも想定顧客が決まっていないとか、曖昧であると、結局はデータが違うということになります。
また、データのどの部分に注目するかという点です。
例えば、「過去3年間のデータで売上が伸びている」と言うデータをみて、「さらにそこに注力しよう」と決断したとします。
でも、実は、「2年半までは伸びているが、直近では違う競合商品が出て売上が伸びていなく、本当は、撤退の判断をしなければいけない場面」なのかもしれません。
このように、都合の良い所だけをデータで取ってしまうと、経営判断は間違います。
また、データ自体は悪くなくてもそれを見て判断も間違うことあります。
例えば、「飲食業で原価率は30%以下が望ましいが、うちは35%だから原価を低減させよう」と言うケース。
原価を低減させた方が良い場合も多いですが、「実は、高級料理店で、その原価率の高さが、競合他社より販売価格が高くてもお客様から支持された理由」だった場合、原価低減によってお客離れが起きてしまうかもしれないのです。
これは、「原価率が高い」というデータは間違っていないですが、それをどのように捉えるかによって、判断を間違ってしまうケースです。
このように、データ「だけ」を見ても、経営判断は間違うこともあります。データが無いと困りますが、データ「だけ」で判断してもダメなのですね。
つまりは、経営判断と言うのは、【総合的判断】が必要だということなのです。
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