『 製造現場の見積 』 -2017年03月15日号

Z社は、プラスチックの生産を行っておりました。
製品の色は、標準色(白またはベージュ色)でしたがお客様の要望により特注の塗装も対応を行っておりました。
標準色は、20kg/缶にて常時在庫(10缶)をして量産対応を行っています。

特注色の場合は、受注があれば塗料メーカーに必要量(2kg/缶)を発注し製品製作をします。

当初は、顧客の受注量も多く、特注色も標準色も同価格にて納入していました。(塗料メーカーも協力的でした)
しかし、塗料メーカーより小ロット、特注色は、2,000円/kgに変更通知が届きました。(通常色単価:600円~800円/kg)

当然のことながら客先に事情説明を行い、単価アップのお願いをしましたが従来対応でとの回答でした。
客先からすると今までは、同価格対応してくれていたのに・・・・と不信感が増幅しました。

塗料メーカーの内情を確認すると当然ですが特注色は、都度の色の配合・工程の増加しコストアップになるが利益率は低いとの回答でした。

各取引先に事情を説明し、単価UPを行うことになりましたが完全に納得している状態ではありませんでした。
取引先の中には、断り見積だと理解され、受注がなくなったケースもありました。

そもそも特注色の生産をする場合は、塗装用スプレーガンの交換、洗浄、型の入替などで工程が増加し、単価UPとなります。
利益を十分確保できる時代ではありませんので今後発生する可能性を熟慮し見積に反映する必要があります。

工程、材料費に関しても同様の可能性がありますので客先と十分な打合せを行い、適正な見積作成を行ってください。

製品単価:○○○円/kgはもうやめましょう!!
自社を安く見積る必要はありません。

当然、品質・技術力・サービスがともなっての話です。

参考になれば幸いです。

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