▼Q.246 経済ニュースなどでは景気回復が長期化しているとされています。しかし、中小企業の日常においては景気が回復していると感じることはできません。実際はどうなのでしょうか?

▼A.246

特に2017年においては、指標上でも製造業の稼働率・生産指数が大きく改善したりする等、確かに景気が改善していると思われるデータは存在します。

しかし、一方で消費者の賃金や消費は伸びていない現実は景気の改善を実感させることを困難にしています。
実際、2017年の企業倒産件数は前年対比で増加することがほぼ確実であり、特に小売・サービス業といった、個人向けの事業を営んでいる企業の倒産が増えています。
国内消費が伸びない状況下で、供給量(≒企業数)がまだ多いのが実態ではないでしょうか。また、ITの進化により「必要な供給量」そのものが急速に減少していくことも、確かです。
このため、中小企業にとっては競争や、コスト低下圧力が強いままであり、人材確保の困難さも加えて経営が楽にならない状況が続いている、ということです。
これらの状況に打ち勝てるかどうかの選別が、今も行われていると考えるのが妥当でしょう。