『 承継にあたって現経営者が考えておくこと 』 -2019年07月03日号
弊社には様々な相談が持ち込まれます。
そんな中でも最近は、やはり、承継のご相談が多いです。
業績の良い企業は、業績の良い企業なりに悩み事がありますし、業績の芳しくない企業も、業績の芳しくない企業なりの悩み事があります。
法人には寿命はありませんが、個人には寿命があります。
現経営者は、ご自身のご年齢を考えて、承継のタイミングを探らなければなりません。
そうした中で、業績の良い企業の現経営者でも、業績の芳しくない企業の現経営者であっても、念頭に置いておいてもらいたいことがあります。
それは基本は、一子相伝 にしていただきたいということです。
法律的には法定相続分というものがあります。
法定相続人としては、それが権利です。
ただ、一般家庭と、事業を営んでいる家庭とでは、やはり異なった対応が必要だと思うのです。
現経営者からすると、後継候補者のお子様も、そうでないお子様も同じお子様であり、同じようにかわいいことでしょう。
どちらかに偏った分割ではなく、できるだけ平等にしたいと考えるのも、親心としては普通なものかもしれません。
しかしながら、普通ではいけないのです。
そうしなければ存続・継続できない世の中になってきているのです。
分散することで弱体化するようになってしまっているのです。
承継を終え、遠い将来、承継されなかったお子様が何かに困ったときに、後継者のお子様が助け舟を出してあげられる環境を整えておくことが重要だと思います。
昔ながらの長男が家督相続する方法と同様で、古い手法と思われるかもしれません。
今の時代背景にそぐわないと思われることもあるかと思います。
ですが、この考え方をベースとして取り入れ、それが当たり前である、という考え方を早くからお子様方に認識してもらうように、遂次、伝えていかれることをお勧めいたします。
家業や実家が頼られても大丈夫である財力を残しましょう。
分散は避けましょう。
万が一、後継者でないご親族に助けを求められた折には、必ず助けるといった意思を伝えていきましょう。
それが法人の存続・継続していくコツだと思います。
この度の情報が、ご参考になれば幸いです。
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