『 金融機関との折衝 』 -2019年11月13日号
今回は、『金融機関との折衝』についてお話をさせて頂きます。
M社は、プラスチック成形メーカーです。
当初、O社長、G専務、K取締役、A取締役で会社を始めました。
O社長は、別に会社経営をしており、G専務、K取締役、A取締役は、脱サラで会社を始めました。O社長より他の皆は、会社経営を知らないから軌道にのるまでは私が社長を務め、軌道にのれば皆さんの誰かが社長をすればよいとのことでスタートしました。
受注は、皆が元々いた会社から引き継いだものをこなし順調にすべりだしました。
受注は、順調でしたが金繰りは、火の車でした。
O社長からの指示で回収してきた手形、振り込まれたお金が様々な所に移動していきます。O社長からの指示でこの口座に振込みを!
次は、この口座に!といった具合に会社とは関係のないO社長の会社や個人口座に振込みをしました。
当初、M社立上げの際に様々なところから借入を行ない、返済しなければならないのでとの回答でした。
だけど多すぎると思い、様々調査をしましたが時遅しでO社長は、行方不明、自己破産申請を行なっており、会社には取立て屋が来ておりました。
M社は、即刻O社長を解任し、対応策を練りました。
そんな折、金融機関の支店長と担当者が訪れ500万円の借入を要求されました。
また、他の仕入先の未払も発覚し、合計5,000万円必要となりました。
金融機関は、O社長とM社は、組織的な詐欺だと思っていたようです。
そこから金融機関との話し合いが始まりました。
毎日、金融機関に呼び出され、質問攻めです。
こちらも誤解を解こうと取引先、製品などの資料を提出し、少しずつ理解をして頂きました。
取引先も協力をして頂き、取引の内容、技術力、M社の必要性などを説明しました。
最後は、支店長が『わかった!』『がんばってやれよ!!』と声をかけて頂き、5,000万円の融資をして頂きました。
首の皮1枚とはこのことか!と安堵しました。
その支店長とは、退職されてからも連絡を頂き感謝してもしきれません。
企業は、窮地に陥ることはありますが誠心誠意対応すれば道は開けてきます。
この記事が何かのお役に立てば幸いです。
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