『 経営者の皆様はメインbankについてどの様にお考えですか? 』 -2025年11月12日号

今回は皆様にとって最も重要である金融機関様のお話し「メインbank」についてお話しさせていただきます。
そもそもメインBankとは・・・
メインBankとは、企業が取引している複数の金融機関の中で、最も重要な取引関係を持つ金融機関のことを指していると言われています。
つまり簡単に言うと、会社の「一番の取引金融機関」という事ではないでしょうか・・・。
ではもう少し詳しく述べたいと思います。
■ メインBankの主な役割について
- 資金調達の中心
・融資(借入金)の多くを担当する金融機関になります。
・会社が資金繰りに困った時に最初に相談する相手になります。 - 経営サポート
・経営状況の把握・改善提案・経営支援などを行うことがあります。
・企業再生時などには、他の金融機関と連携して支援の中心になることもあります。 - 情報提供・信用補完
・他の取引金融機関や取引先に対し、「この企業はメインBankが支えている」という信用の裏付けになります。
■ メインBankを決める基準例について
- 融資(借入金)残高が最も多い金融機関
- 取引期間が長い金融機関
- 経営相談や新規融資に積極的な金融機関
- 手形取引・給与振込・メイン口座など、主要な資金の流れを管理している金融機関
■ 中小企業にとって良いメインBankの選び方
① 経営を理解してくれる金融機関を選ぶ
担当者が頻繁に訪問し、業況や課題をよく理解してくれる金融機関が理想です。
単に数字だけで判断するのではなく、経営者の姿勢や将来性も見てくれる金融機関が信頼できると思います。
『最近の担当者の方、支店長は工場見学をさせてくださいと申出されますか?』
決算書だけでなく、現場を見に来てくれる金融機関こそが本来の良きパートナーかと思います。
② 長期的な支援姿勢があるか?
一時的な融資だけでなく、設備投資・運転資金・事業承継など、
中長期の視点で支えてくれる金融機関が望ましいと思います。
経営が厳しい時期でも、いきなり融資を止めない金融機関が理想です。
『良い時も悪い時も付き合ってくれる金融機関』=『真のメインBank』と思います。
③ スピード感と柔軟性はあるか?
資金繰りに関する相談や融資審査のスピードが速い金融機関は心強い存在です。
特に中小企業では、急な支払い・仕入対応が求められることも多いため、迅速な対応はとても大切です。
④ 担当者・支店長との信頼関係
メインBankは「人」で決まる部分も大きいと思います。
担当者が頻繁に変わる金融機関よりも、長く同じ担当者が関わってくれる金融機関の方が安心かと思います。
『経営者が何でも話せる関係を築けるかが重要。』
⑤ 地域密着 or 広域ネットワーク型
地方銀行・信用金庫: 地域に密着し、中小企業支援が得意。関係が深い。
都市銀行: 資金力があり、成長や海外展開などに強い。
事業の規模や成長段階によって、どちらをメインにするかを考えてみてはどうでしょうか。
■ メインBankを変更する場合
どうしてもメインBankを変更しなければならない理由が発生した場合は、以下の点に注意してください。
- いきなり切り替えない
現メインBankとの関係を急に切ると、信用低下につながることがあります。
まずは「サブの金融機関」として新たに取引を始め、徐々に実績を作っていくのがよいでしょう。 - 前向きな理由を伝える
「事業拡大に伴い、取引銀行の分散を進めている」など、ポジティブな理由を伝えるのが良いと思います。
■ 最後に
経営者の方は本当にメインBankについてどの様にお考えですか?
企業が成長していく中で、金融機関様との関係は切っても切れない存在です。
なかでもメインbankとなれば、通常の金融機関様とは違います。
事業を行っていく上で、どこをメインbankにしてどこの金融機関様と共に歩んでいくのか?
その覚悟が経営者の方には必要だと思います。
ただ、メインBankの方はどの様な覚悟を持って御社と取引をされているのか?
…少し気になりますが。
一度弊社に相談して頂き、改善策を一緒に考えませんか?
どうするかは皆様の判断にゆだねます。
私は常に「今できることを一緒に考え、一緒に行動していけたら」と思っています。
■ 現場で実際にあったメインBankのお話
メインbankを変更する場合、当然融資量も一番多いのが当たり前だと思います。
そのために他行融資肩代わり等により融資残高を積み上げていくものです。
メインbankを変更した途端に、色々なことを強要してくる金融機関様がありました。
- 売上げの入金口座の変更依頼
- 全預金の〇%をおいて欲しいと依頼
- 給与振込の元受けの変更依頼
- 支払い口座の変更依頼 等
当然、メインbankになった以上は上記のことは当たり前のことだということも理解できます。
しかし私が言いたいのは――なぜこの金融機関様は、融資実行前にこれらの依頼・説明をしなかったのか?ということです。
もし融資実行前に話していたら、メインbankを変更しないという選択肢があったのではないかと思うことがあります。
そして、融資を受けた以上は断れない「目に見えない圧力」もあるのが事実です。
「もし応じていただけない場合は、今後の取引に影響が出る可能性があります」――そんな圧力です。
■ 最後にメッセージ
『本当にどんな些細な事でも相談して欲しいと…まずは私に一本の連絡!』
そして正しい方向性をひとつずつ一緒に導き出していきませんか?
私は少しでも皆様のお役に立ちたいと思っています。
以 上

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