数字と管理 -2012年10月17日号
経営をしていく中で、経営上、重要な数値を把握しないまま経営をしていくことを「どんぶり勘定」といいます。
よって、よく経営者の方とお話しすると「うちはどんぶり勘定で、数値を把握していない」という言葉も出てきます。
やはり、数値をもとに経営分析し、経営判断をしていくことは非常に重要で、どんぶり勘定を脱出するだけで業績や資金繰りが回復する場合もあるほどです。
しかし、実は数値管理ができていない会社だけがどんぶり勘定という訳ではありません。
これはどういう意味なのでしょうか?
【数値管理=「どんぶり勘定脱出」】ではないということなのです。
これは、数値管理をしている「だけ」ですと、重要な経営数値を把握できていない場合もあるということなのです。
例えば、一生懸命に経営の教科書に書いているよう様々な経営分析のための経営指標を出したとしても、その会社(業界)で、経営上、重要なポイントを占める指標に基づいて経営判断していなければ、結局はどんぶり勘定と同じということになってしまうのです。
よって、まったく数値管理していないというのであれば、まずは、数値を把握できる体制を作ることは大切ですが、それだけでは、まだ足りないのということなのです。
経営で出てくる数値はたくさんあるので、それらの数値の中で、自社が成長していくために「使える・使うべき」数値を厳選する段階があるのです。
そのためには、自社の取り巻く状況を把握・分析し、次の戦略・戦術に活かすべき数字を理解している必要があるのです。
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