ある会社の1コマ <パネルの開発>

名古屋は連日、30度を超え湿度も高い日々が続いておりますが、皆様いかがお過ごしですか?
水分をしっかりとり熱中症にはお気をつけください

今回は、自社製品の用途開発についてのお話をさせて頂きます。

N社は、トラック用品のメーカーです。
自社製品(プラスチック製品)としてトラックの屋根の上についてる導風版、フェンダー、工具箱などの開発、販売を行っています。

トラック業界は、車両重量の軽量化を絶えず追及しております。
そこで、N社はI社と共同開発したハニカムパネルのトラックメーカー、ボディーメーカー、運送会社に提案を行いました。

トラック(ハコ車)の後ろの扉は、木材にアルミあるいはステンレスを貼り付けたものになっております。中に木材を使用しているため、重量が重くなるという欠点があります。

そこで扉のパネルをハニカムを活用した軽量化プラスチックの提案を行いました。
30~40%の軽量化が行えるという結果でした。

客先の評価は高かったのですが問題は取り付け方法をどうするかという問題が浮上しました。木材はどこでもビスが打てるため取付金具を自由に選択できます。

【ハニカムパネル問題点】
1.厚み
  対策:ハニカムの厚みはカットによってコントロールできるため対応可能

2.中が空洞になっている部分があるためビス止めができない
 対策:周囲のパッキンとビス止めする位置にアルミまたはステンレス板を取付ける

そのほか詳細を検討し量産販売を行いました
運送会社からは、扉重量が軽減できたため、積載重量が増加した、扉を閉める際軽いので
運転手の負担が軽減できたなどです。

しかし、取り付け現場では問題が出てきておりました。
扉取付け時に締め付けトルクを指定していなかったため締め付けすぎて扉が変形したという問題です。

対処方法は取扱説明書に締め付けトルクの指定及び取付けメーカーに対して訪問説明を行いました。

新たな商品開発は難しいものですが市場に出すことで考えなれないクレームもきます。
あらゆる想定を考え、市場と向き合っていくことが重要です。