『 自社の把握 』 -2018年09月019日号
新規顧客獲得に翻弄されている方もいらっしゃる事かと思います。
今回は、私が以前、所属しておりました、プラスチック製造業のFRP成形メーカーの原価管理についてのお話しをします。
どの業界でも見積時に材料費・人件費・管理費などを組立,見積されることと思います。中には、㎏当たり何円・または㎡当たり何円といった価格もあります。
FRP業界においても㎏当たり、㎡当たりといった単価が以前は、多くありました。最近でも基準にしている企業もあります。
指標として活用するのはいいでしょうが、正式見積もりとして採用するのは妥当ではないでしょう。
また、多くの企業に見られるのが図面・仕様書を基に、材料費・人件費などの項目別に見積を行い、受注したけれど実際の材料使用料・人件費(作業時間)の確認を行っていないのが現状です。
客先別、商品別に正確な粗利を把握する必要があります。
原価は「材料費」「労務費」「経費」の3つに分類することができます。
「材料費」は材料や原料を仕入て製造・加工する場合に使用します。
プラスチック成形メーカーであれば、加工に使う樹脂などが材料費になります。
「労務費」は加工に携わる人に対して払う給料です。これは正社員だけでなく契約社員やパートタイマーに対いて支払う賃金も労務費にあたります。
「経費」は「材料費」「労務費」以外のものすべてが経費となります。
水道光熱費、旅費交通費、外注費など様々なものがあります。
経営者・工場責任者は納期・品質は、厳しく管理するが見積内容の実際確認が疎かになっている傾向があります。
自分たちの大切な収入源となりますので、見積もりに対してどうなのか? もっと効率よくするにはどのような工夫を行えばよいのか? を模索していかないと利益は残らないでしょう!
また、チェックを行うことで、現場従事者に対しても意識を植え付けることとなります。
チェックを行っている企業でも改善に対する定期的なミーティングを開催し、現場が今、感じていること、こうなったらいいなーなどの声を集めることで改善に対するヒントが隠れているケースがあります。
マンネリ化にならないようにしましょう!
経営者・管理者は現場を絶えず見ることで、問題点も見えてきますし、自社の強みも見えてきますので、注意深く観察を行ってください。
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