『 ソーシャルレンディングは、新たな融資の形? 』 -2019年03月20日号
ソーシャルレンディング、という言葉をご存じでしょうか?
貸付型のクラウドファンでイングと呼ばれることもあるこの金融商品は、「貸し手が借り手にお金を貸す」というものと異なり、
- レンディング業者が投資案件として、投資家からお金を集める
(主にインターネット上で、個人から小口の資金を集める) - 集まった資金の運用として、融資を行う
- 元本を回収しつつ、金利を投資家と運営業者で分け合う
という形態で運営されています。
実際にインターネット上で、運営サイトは閲覧することができますので、ご興味のある方はソーシャルレンディング、で検索されると、直ぐにいろいろな業者さんのH.P.がヒットしますので、ご参考にされて下さい。
業者の側で考えますと、不特定多数の人から資金を集める行為をするには金融商品取引法に基づく登録が、融資を業とするには貸金業法に基づく登録が必要であり、二つの法にまたがって運営をされるため、なかなかハードルが高いものではありますが既に存在するソーシャルレンディング業者も資金集め・融資の機能を2社に分けているところ、1社で双方の登録を行っているところ等それぞれ対応されている様子。
国内市場としては伸び続けており、2014年には140億円程だったものが、2017時点で既に1000億円を突破しており、今後とも伸びていくと予測されています。
元々、不動産ファンドとしての利用が大半だったのですが、それ以外の事業性融資も増えていく方向にあります。
既存の融資とは、また異なる形での資金調達が日常的に可能になる日も近いのでしょう。
◆中小企業での利用は?
商品特性上、投資としてはローリスク・ローリターン(せいぜいミドルリスク・ミドルリターン)であることが
前提のため、現状では担保が必要になることが大半です。
が、不動産の他、有価証券や売掛金も担保として認める業者もあり、銀行融資ではできない取扱いもできるでしょう。
さらに多様な取扱い方法が生まれる可能性も十分以上です。
デメリットといいますか、注意事項は…、やはり金利が銀行融資と比べて高いことが挙げられます。
また、資金の出し手は投資家であり、投資案件ですから返済の管理や事業への審査は、銀行よりもきついものになる(仮にここが緩いソーシャルレンディングがあるとしたら、金利がかなり高いはずです)ことでしょう。
まだまだこれからの商品ですが、創業時や新商品の開発生産時の機動的な資金調達には、選択肢になっていくものです。
金融商品として、今後念頭においておくべきものでしょう。
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