『 リスケからの脱却 』 -2019年08月08日号

今回は、『リスケからの脱却』についてお話をさせて頂きます。

S社は、建設業です。
公共工事と民間工事の比率が50:50です。

以前、受注量が減少し、債務超過1億円を超えておりました。
当然、リスケジュール(条件変更)を行ない、返済金額を0円/月としておりました。

S社は、営業活動を強化し、着実に工事の受注を増やすと同時に工程管理、原価管理の強化していきました。

金融機関への返済も年々増加させ元金15万円/月までになりました。
ただ、借入残高は、約8,000万円と依然として減りません。

工事受注も増加し、2年前より最終利益も1,000万円を超えるようになり、取引金融機関に何度も新たな融資の依頼を打診しましたが受け入れられませんでした。理由は、リスケジュール中だからでした。

建設機械の買換えを行ないたいのですがキャッシュを減らしたくないので、借入を検討したいと考えていましたが金融機関は、NGでした。

リスケジュール更新の際、決算書の提示と今後の受注予定を毎回提示しておりました。
2年が経過した際、保証協会の担当者と金融機関の担当者が訪問してきました。
決算の内容もよくなり、債務超過解消も5~6年と見えてきたので経営改善サポート保証(保証期間:15年)などの活用を行ない、正常弁済に戻しませんか? との提案がありました。正常化することで今後の必要資金確保が行なえるため提案を受け入れました。

以前から金融機関担当者には、経営改善サポート保証を活用し、15年の借換は出来ませんか? と打診をしておりましたが難しいですね! などと断られていました。

金融庁などの指導もあるのでしょうが金融機関の姿勢が変わってきております。
金融機関の担当者に相談し、金融機関はどのように自社を見ているのか?
どのようにすれば融資が実行されるのか?の情報を入手して対応を行なってください。

金融機関も生き残りをかけ模索しております。
チャンスだと思って、自社の特徴をPRしてみてはいかがでしょうか?
敏感に金融機関とその周りの情報をとってください。

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