『 愛知県の建築会社が原価の見直しを考えた 』 -2020年08月26日号

今回は、『愛知県の建築会社が原価の見直しを考えた』について
お話をさせて頂きます。

M社は、建築関係でハウスメーカーより新築の一部分の受注を行っておりました。新築住宅の受注もおこなっております。

売上は、3億円ですが粗利は、3,000万円(粗利率10%)をかろうじて維持しております。資金はいつもひっ迫しており借入に頼っております。
社長は、何とか、もっと利益を出したいと考えていました。

また、今回コロナの影響と梅雨の雨が続き作業が進みません。

時間が確保できましたので社長は、以前から考えていた原価の改善策を社員とともに考えることにしました。
工程表・原価管理表の内容について打合せを行い、工程表が整備されていない、見積がいい加減で原価管理表の作成もできていないことが判明しました。
社員は、現場の管理・施工と管理書類の両方をこなしていくため内容に不備があったり、抜けていたりしていました。
また、それをチェックする仕組みもできていませんでした。

中には、単価 間違いが多くみられ見積に反映されていないものもありました。

現場担当と事務方のチームを作りお互いに協力体制とチェック体制を構築することを決めました。
毎週、打合せを行い、問題点を共有化し対策を皆で考えました。

ある日、社員が『先日、倉庫に材料を探しに来ましたら過去に注文した同じ材料が何種類もあります。今後の現場で使えませんか?』
との質問がありました。

”現場”ごとに各担当者が材料を注文し、余った材料は倉庫において置くのですが整理整頓もされておらず、どのような材料がどれくらい
あるのかも誰もわかりません。

体裁だけ整えることでまだまだ、現実が見えていないことに社長は気づかされました。
材料は、お金を払って買っており、その材料(お金)をいつまでも倉庫で寝かして、ゆくゆくは処分して(お金を捨てる)いるのです。

まずは、在庫(材料の)の整理整頓と材料・数量の把握を行い各担当者にどのような材料がいくら在庫があるのか? 共有することにしました。
当初は、うまくいきませんでしたが毎週の打合せにて各現場の使用材料と工程の把握を皆で行うと事でお互いの現場の効率化が話し合われ倉庫の材料は減少していきました。

疑問に思ったことを言える風土を作る事は大切ですが、ヒントをもとに行動していくことはもっと大切ではないでしょうか?

経営者は、幅広い視野を持ちたいものです。

この内容が何かのお役に立てば幸いです。

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