『 条件変更改善型借換保証について 』 -2021年12月15日号

新型コロナウイルス感染症の影響を受けた企業様は政府の手厚い支援により、コロナ関連融資で潤沢に資金をお持ちかと思います。一方では据置期間が終了を迎え、返済が開始される事に対する不安もお持ちかと思います。

今回は据置期間が終了し返済が開始される企業様へ一つの情報を共有させていただきます。

業績に問題ない企業様は本当に借入をした残高相当額が預金として滞留しているかと思います。実際に返済が開始されれば一括返済を行う事で毎月の元金の返済額の負担は軽減されるかと思います。

しかし業績が低調に推移しており、コロナ融資を受ける前も返済原資が確保できていなかった企業様(条件変更先も含む)は、借入相当額の預金は既に減り始めている? もしくは預金がない? といった状況に陥っている企業様もあるかと思います。

ではどうしたらいいのか?

返済額を減らす方法がないのか? を考えてみてはどうでしょうか?

愛知県信用保証協会のHPに資金繰り支援として借換の案内が出ております。
これは、2口以上の信用保証付き借入金があり、返済は進んでいるものの月々の返済負担が重たい場合は、借換えをすることで返済負担の軽減ができる場合があり条件変更による返済緩和を行っているお客様でも、経営改善計画の策定を前提に既往借入金を借換えする制度や、中小企業再生支援協議会等の支援により作成した事業再生計画に従って事業再生を行うお客様の支援をする制度があるというもので、①条件変更改善型借換保証(条変改善型保証)②事業再生計画実施関連保証(改善サポート)の二つの制度が紹介されております。

今回は①についてお話しさせていただきます。

この制度は、経営者に事業改善意欲があるにもかかわらず、保証付きの既往借入金について返済条件の緩和を行っていることにより前向きな金融支援を受けることが困難な中小企業者が、経営改善の見込まれる事業計画を策定することを前提に、既往借入金を借り換えることで、資金繰りの安定化を図る保証制度になります。


【ご利用できるかた】
 信用保証協会の通常の申込人資格要件のほか、次の要件を満たすことが必要です。

  1. 保証申込時点で、保証付き借入金の残高があり、その全部または一部について返済条件の緩和を行っている。
  2. 金融機関および認定経営革新等支援機関の支援を受けつつ、自ら事業計画の策定並びに計画の実行および進捗の報告を行うこと。

【融資限度額について】
 2億8,000万円(組合等 4億8,000万円)

【資金使途について】
 運転資金・設備資金

【融資期間について】
 15年以内

【金利について】
 取扱金融機関の所定の利率

【借入形式について】
 証書借入

【返済方法について】
 原則として均等分割返済(1年以内の据置期間可能)
 新たな事業資金の調達を含めて借換する場合の据置期間は2年以内とすることが可能。

【担保・連帯保証人】
 原則として、本制度の利用により返済する保証付きの既往借入金の保証条件に比べて中小企業者に不利にならない保証条件によるもの。

【必要書類について】

  • 状況説明書
  • 事業計画書(申込人が策定)
  • 認定経営革新等支援機関による支援内容を記載した署名(事業計画書に記載されている場合は不要)

【お問い合わせ窓口】

  • 本店:期中管理部期中管理課(TEL052-454-0514)
  • 西三河支店:期中事務課(TEL0564-25-2432)
  • 東三河支店:期中事務課(TEL0532-57-5626) 

今回は愛知県信用保証協会様の制度についてお話させていただきましたが、他府県でも同じような制度はあるかと思いますので、一度確認されてはどうでしょうか?

 

つづきまして、私が実際に企業様から聞いた金融機関の対応についてお伝えさせていただきます。

①毎月の元金の返済負担が大きい。②コロナ融資を受けた。③今は預金が潤沢にある。
という企業様です。

毎月の元金の返済負担が大きくリスケについて検討され、勇気を絞り金融機関様へ相談。

その際の金融機関様の回答は『返済を止める必要はないですよ! 資金が必要になればいつでもお貸ししますから!』というものでした。

これは、元金の返済負担に不安をもっていた企業様が金融機関様からの一言で『不安』から『安心』になったものです。 『いつでも貸しますから』という一言に!

この様なお話は相談を受ける際によく聞く話です。実際にその後どうなったのか?
言うまでもありません。いつかは限界がきます。

もし実際に返済原資に不安があるのに、いつでも貸しますからと言われたら次のように質問してみてください。

『私は現在の返済額に見合った返済原資が確保できていないと思います』
『どの様な根拠でもって返済できると判断されているのか』

この2つです。
私は明確な回答をしていただけないと個人的には思っています。

最後に

  1. 『借入を返済する為に借入をするという事をどの様に思いますか?』
  2. 『返済に不安がありますか?』
  3. 『①をやめたいと思いますか?』
  4. 『②をどうしたいですか?』

まずは私に一本の連絡をするという勇気を出してください。そして御社にとって一番の改善策を一緒に考えましょう。

私は皆様のお役に立ちたいと思います。

だからこそ
お金がなくなってから私に相談していただくのではなく、今お金がある時に相談してください。

以 上

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