『 【事業復活支援金】数値要件はクリアしてもコロナ感染症の影響を受けていないので対象外? 』 -2022年04月21日号
最大250万円が給付される事業復活支援金ですが、数値要件の売上高30%以上の減少というのは、結構、大きい減少率でして、なかなか適用されにくいかもしれません。
(その方が、良いと言えば良いのですが)
ただし、比較するのは、昨年や一昨年だけでなく、3年前との比較もできることから、案外、数値要件をクリアできることもあるかもしれません。
自分は関係ない、と思っていらっしゃる事業者様も、念のために、比較してみてください。万が一、該当していることも、あるやもしれませんので。
と言いますのも、ある事業者様は、まさか該当していないと考えており、また、顧問の税理士先生からも案内がなされていないようでしたので、念のため、こちらで数値を確認したところ、3年前との比較で該当しておりました。
数値比較に際しましては、中小企業庁の「事業復活支援金シミュレーション」Webサイトページを活用いたしました。
中小企業庁:事業復活支援金シミュレーション
https://jigyou-fukkatsu.go.jp/simulator/index.html
この結果を事業者様にお伝えし、事前確認を登録確認機関におこなってもらうように説明しましたところ、取引金融機関に確認されるとのことでした。
これで、スムーズに進んでいくと思っていたのですが、登録確認機関である金融機関からストップが掛かりました。
何故かと思っていたところ、コロナ感染症の影響を受けていないのでは、とのことでした。
今回の事業復活支援金は、30%とか50%とか250万円とか数値に関する情報が先行している感がありますが、そもそもの要件としまして、まず第一に「新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業者が対象」となっています。
登録確認機関である取引金融機関は、そこが気になったようです。
実際には、「供給の制約による影響」に該当するので、その旨を登録確認機関を共有してもらうようにお願いしました。これで、進展がありそうです。
実は、この事例を取り上げたのには理由があります。
これと同じ内容での問い合わせが、いくつか生じているのです。
キーワードは「供給の制約」・「物流の滞留」です。
(それと、事業者側が数値要件を調べないと、関係のある登録確認機関側からは案内があまり来ない、というものです)
キーワードに関しては、わかりやすい資料として、経済産業省の「事業復活支援金の詳細について」のPDFファイルがあります。
経済産業省:事業復活支援金の詳細について
https://www.meti.go.jp/covid-19/jigyo_fukkatsu/pdf/summary.pdf
今現在では「2022年2月18日時点版」のものになっていますが、当該PDFファイルの右下ページ番号の4頁と7頁をご参照ください。
- 4頁:「2.新型コロナウイルス感染症の影響」
- 7頁:「2.新型コロナウイルス感染症の影響の具体例③」
上述の頁には「コロナ禍を理由とした供給減少や流通制限に伴う、自らの財・サービスの提供に業務上不可欠な財・サービスの調達難」の具体例として、つぎの文面が記載されています。
- コロナ禍を理由に船舶・港湾等の稼働低下・国際的な物流の滞留が生じ、自社の商品製造において業務上不可欠な部素材が調達できないために、商品の製造数が減少したことによる売上減少
- コロナ禍を理由に、自社の商品製造に業務上不可欠な部素材の調達先が操業を停止しており、他社からの調達や代替品の調達もできないために、商品の製造数が減少したことによる売上減少
昨今、仕入におこなうにあたって、国内だけの調達で済むことの方が少なくなってきています。
必ずどこかで海外からの調達が必要になってきているのではないでしょうか?
そうなると、海外の港から出港されない、もしくは、遅れて出港はしたものの、他の船舶と重なって、入港が遅れている、といったことが起きているのではないでしょうか?
依頼する登録確認機関が貴社の実情を把握していない場合は、しっかりと説明してあげてくださいませ。
給付金は申請して1週間程度で入金されています。
スムーズな入金を希望する場合は、貴社の事業内容や、最近の取引状況に詳しい登録確認機関に事前確認を対応してもらうことをお勧めいたします。
この度の情報が、ご参考になれば幸いです。
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